東京ガスの食育活動について

食育活動イメージ 東京ガスの行っている数々の食育活動。
その根幹には東京ガスの一貫した思いがあります。食がいかに人間にとって重要か。
ここでは東京ガスの食育への思いを皆さんにお伝えします。


東京ガスの食育とは

東京ガスは、調理を通じて、子どもの「食の自立」と「五感の育成」をお手伝いします。

食育活動イメージ 東京ガスでは大正時代より料理教室を開始し、炎の調理を通して皆様の豊かな食生活のお手伝いをしてまいりました。
この十数年は社会の変化に伴い食の簡便化が進み、家庭の食生活や食習慣が激変しました。それらは子どもを取り巻く食環境にも大きく影響を及ぼしています。
そこで東京ガスでは、1992年から子どもを対象とした食育教室「キッズ イン ザ キッチン〜子どもを台所へ〜」を、2004年からは学校の食育の授業を支援する「わくわくクッキング」を開始しました。私達は、子どもの「食の自立」と「五感の育成」を目指した食育活動を通じて、子ども達の食への興味を引き出します。


「食の自立」と「五感の育成」とは?

「食の自立」とは、子どもが1人で調理できる技術を身につけること。昨今、子どもの生きる力や生活力不足が話題になっていますが、私達は「食の自立」がそれらを形成する上で、非常に重要であると考えています。また、自分で調理をするようになるためには、おいしいものを「おいしい」とわかる感性が不可欠です。何故なら、インスタント食品と手作り料理のおいしさの違いがわかる感性がなければ、料理をする意欲につながらないからです。炎の調理がうみだす芳しい香りやうまみは、子ども達の五感に様々な刺激を伝えます。私達は、子どもの料理体験が子どもの五感を育成すると考えています。

子どもの「五感の育成」に関しては、子どもが「おいしい」とわかる感性を身につけるお手伝いだけではなく、最終的には子どもが「生きる力」を身につけるお手伝いもできるように、フランスの味覚教育(*)の祖であるジャック・ピュイゼ氏から直接知見を得て、様々な取り組みを構築しています。



食育活動イメージ    食育活動イメージ

味覚教育について

味覚教育とは?

フランスの著名なワイン醸造学者でもあるジャック・ピュイゼ氏が、「子どもの感覚を目覚めさせ、味蕾を開花させ、味覚を鍛える」ことを目的にメソッドを考案しました。子ども用のメソッドは、小学校中学年を対象に全10回の講座から成り立っています。
ピュイゼ・メソッドでは、子ども達はまず五感についての理論を学び、次に食材を教材に五感について体験的に学びます。途中、フランスの食文化や地理等についての知識も得て、最後には五感を十分に活用して調理を体験し、全10回の講座が修了します。毎回子ども達が感じたことを言葉で表し、お互いにその言葉を共有しながらレッスンが進んでいくのが特徴です。(メソッドの詳細が記された「子どもの味覚を育てる ピュイゼ・メソッドのすべて」が紀伊国屋書店から販売されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。)

ピュイゼ氏へのインタビュー 特に印象に残ったお話

ジャック・ピュイゼ氏 東京ガスでは、味覚教育を参考に食育活動を進めるにあたり、ピュイゼ氏に味覚教育の目的やメソッドの詳細、受講した子ども達への教育効果等、詳細なお話を伺いました。
ここでは特に印象に残った2つの話をご紹介しましょう。


味覚教育は人間形成にも有効な教育である

食育活動イメージ 味覚教育では、「子どもの感覚を目覚めさせ、味蕾を開花させ、味覚を鍛える」ことを目的としています。メソッドには子ども達の五感を刺激する様々な食体験が含まれていますが、それらは子どもの感性を育むだけではなく、他者とのコミュニケーションをスムーズにする効果もあるそうです。
例えば、チョコレートを食べた時に、その「甘さ」を表現する語彙はたくさんあります。レッスンは体験後に感じたことをお互いに発言しながら(言葉をお互いに共有しながら)進めますが、子ども達はそれらの過程を経ることにより、語彙が増え表現力が豊かになるそうです。また、チョコレートのように皆が知っている食べ物でも、感じること(=感覚)は人それぞれであることを知り、子ども達は自然と自分と人との違いに寛容になるということでした。
ピュイゼ氏は、味覚教育による感性の育成が他者とのコミュニュケーションを円滑にし、他者への理解につながることから、味覚教育は人間形成にも有効な教育である、と述べていらっしゃいました。


料理は子どもの五感をおおいに刺激する

食育活動イメージ もう一つ印象的であったのは、ピュイゼ・メソッドは教育の効果検証もされている非常に素晴らしいメソッドですが、準備にかかる時間や費用等の理由により、フランスでもメソッドを実施できない指導者がたくさんいるというお話でした。日本でもピュイゼ・メソッドに興味を持っている教育者は多いと思いますが、前者と同じ理由から、授業に取り入れることができないというのが現状だと思います。
そこで、ピュイゼ氏に、ピュイゼ・メソッドを様々な事情で取り入れられない場合にそれに代わる教育は何か尋ねたところ「料理は、子どもの五感をおおいに刺激する」という返答を得ました。確かに、料理はすべての五感を使います。ピュイゼ氏の返答は、調理を通して「五感の育成」を目指している東京ガスの食育の取り組みを裏付けるものでもあり、このヒアリング調査以降は、特に調理中に五感を意識できるようなカリキュラム作りに取り組んでいます。