日本版「味覚の一週間」

帝国ホテル田中健一郎総料理長による特別教室

開催日時 10月29日(土) 10:30〜12:30

帝国ホテル田中健一郎総料理長による特別教室MOMAJ(フランス農事功労章受章者協会)の味覚レッスンの講師を2年間務められた田中総料理長を講師にお迎えし、小学3〜6年生を対象に「味覚のアトリエ」を開催しました。
「今日は味覚について考えながら調理をしていきましょう」と田中総料理長。
小学校で実施した「味覚の授業」に続いて帝国ホテル風の「かんたんビーフストロガノフ」の調理実習を行いました。



【味覚の授業】

東京ガスが監修したオフィシャルテキストを使いながら、五感の説明からはじまりました。
五感の説明のあとは、食べものの4つの基本味について学びました。
「味には、しょっぱい、すっぱい、苦い、甘いという4つの味があります。どんな食べものがあるでしょう」という田中総料理長の問いかけに、子どもたちはイメージを広げながら「梅干し」「みかん」「ゴーヤ」「カカオ」「綿菓子」など、次々と活発に答えていました。
味覚の授業風景1
味覚の授業風景2

「フルーツグミのテスト」では、嗅覚が働かないと味がしないことを学びました。

 

ライム風味のマドレーヌ 次に子どもたちは、五感を働かせながら、田中総料理長が用意してくださった「ライム風味のマドレーヌ」を味わい、食べもののおいしさについて認識を深めていきます。
「マドレーヌはフランスの伝統的な焼き菓子です。味、におい、歯触り、音、温度、かたさ、見た目を意識しながら味わって感想を発表してください」
「やわらかそうで、貝の形をしている」
「甘い味がしてすっぱい味もした」
「砂糖のにおいがした。しっとりしてふわっとしている」
味だけでなく、におい、食感、見た目についても、いろいろな言葉で表現する子どもたち。
田中総料理長は、子どもたちが自分の言葉で表現することを大切にしながら、授業を進めていきます。


味覚の授業風景3
味覚の授業風景4

【調理実習】

4つの基本味と五感を使って味わうことを学んだあとは、五感を使って「かんたんビーフストロガノフ」の調理実習です。
安全に調理するための注意点や色、香り、音など、五感を使っておいしく作るためのポイントを説明しながらデモンストレーションが行われました。
調理実演

その後、グループに分かれて実習です。
「バターが溶けて黄色くなったらきのこを入れよう」
「いいにおいがしてくるまで炒めよう」
「炒めている音はするかな?」
五感をしっかり働かせながら、作っていきます。

そして最後は全員で味見です。
「ちょっと薄かったけど、塩を少し入れたら、とってもおいしくなった」とうれしそうな子どもたち。
調理体験を通して、塩味のバランスが料理のおいしさの決め手になるということを学びました。

実習風景1
実習風景2

【試食】

五感で味わい、料理を作ることを体験した子どもたちからは次のような感想が聞かれました。
「鼻をつまんでフルーツグミを食べたらブドウの味が少しだけしたけれど、手をはなしたらすごくブドウの味がした。これからは、においをもっと感じながら食べたい」(3年女子)
「このビーフストロガノフは、はじめて食べる味です」(5年女子)
「きのこが苦手だったけれど、今日は食べられました」(3年女子)
「調理実習がいちばん楽しかった。自分で作って自分で食べるのが楽しい」(5年女子)
「料理はあまりしたことないけれど、楽しい。肉を焼くとき、色、におい、音を感じながら焼いたのがおもしろかった」(5年男子)
試食の最後には、田中総料理長から一人一人にディプロマが手渡され、全員で記念撮影をしました。

試食と記念撮影

【質疑応答】

質疑応答参加者だけでなく、当日は約30名の見学者がありました。
授業終了後に行われた参加した子どもたちの保護者と見学者向けの質疑応答では、ご自身の体験を交えながら苦手な食べものの対処法や味覚教育の意義などについてお話しくださいました。
田中総料理長は「味覚に興味をもち、料理を作る楽しさ、みんなでおいしさを共有する楽しさを知ることからコミュニケーションが生まれる。味覚教育ではそのことが大事です」としめくくられました。