日本版「味覚の一週間」

新宿区立四谷小学校の「味覚の授業」

新宿区立四谷小学校で行われた「味覚の授業」は、通常の「味覚の授業」とは内容の異なるスペシャル版。三國シェフが、制作にもかかわられた紙芝居『気仙沼、海の宝もの』を中心に「味覚の授業」を行い、北岡尚信シェフ(プティ・ポワン)がフランス料理「シャンピニオンのヴルール」の調理実習を行いました。参加したのは、小学5年生の児童64名です。



紙芝居による「味覚の授業」

紙芝居は、気仙沼のホヤを題材にしたものです。
子どものころに、故郷・北海道の浜で拾ったホヤを食べて味覚の多様性を知ったことが、味覚教育を推進する根底にあるとおっしゃる三國シェフ。ホヤに対する思い入れが強い三國シェフは、東日本大震災後、様々なボランティア活動をする中で、津波で絶滅した状態からホヤの養殖に再び取り組む一人の漁師と出会い、それがきっかけで紙芝居を制作。四谷小学校の「味覚の授業」では、この紙芝居を上演して、ホヤという食材のことやホヤを大切に守り、次世代に伝えていくために頑張っている生産者の思いなどを伝えました。
紙芝居の後は、5つの基本味について実際にそれぞれの味の食品を試食し、確認しました。

紙芝居による「味覚の授業」

調理実習

調理実習実習したのは、エコ・クッキングの要素も取り入れた鍋一つで作る「シャンピニオンのヴルール」。きのこのうま味を生かしたフランス料理です。
 
実習をはじめる前に北岡シェフは、「人は口から入れた食べものでできています。ただ、食べるのではなく、食べる楽しさや将来のことも考えて、どういうものを食べるか、どういう食べ方をするかなど、食と向き合ってください」と、食の大切さを説かれました。
調理デモンストレーションでは、「塩は料理をよりいっそうおいしくしてくれます。味見をしながら、ちょうどよい塩加減を探してみましょう」と、料理における塩味の役割を説明。
「シャンピニオンのヴルール」は、きのこのうま味に日本の昆布だしも加わり、うま味の濃厚なスープになりました。
子どもたちは、火加減、塩加減やミキサーのポイントなどをシェフから直接教えてもらいながら、真剣に調理に取り組み、なめらかでおいしそうなヴルールを仕上げました。
実習を終えた子どもたちからは「シェフといっしょに作れて楽しかった」「塩は多すぎたけど、こしょうは少なすぎた。ちょうどよい味加減にするのが難しかった」といった感想が聞かれました。
実習後も北岡シェフに質問に行く子どもたちもいました。今回の調理実習が、子どもたちの食に対する興味をかきたてるきっかけになったようです。


調理実習