日本版「味覚の一週間」

「ピエール・エルメ・パリ」に学ぶ「旬の食材を使ったスイーツ」

農産物流通コンサルタントの山本謙治氏による地方の特産品に関するセミナー講師にお迎えしたのは、21世紀のパティスリー界をリードし続ける「ピエール・エルメ・パリ」のリシャール・ルデュ氏とクリストフ・ドラピエ氏。
マカロンを題材にした講義と焼き菓子の調理実習で、「ピエール・エルメ・パリ」のスイーツの世界を学びました。


講 演

リシャール・ルデュ氏リシャール・ルデュ氏が、「ピエール・エルメ・パリ」の味覚の世界についてお話しくださいました。 「ピエール・エルメ・パリ」の代名詞といえばマカロンです。次々と新しいフレーバーが登場しますが、ピエール・エルメ氏が新しいマカロンを考案するとき、まず取りかかるのが「味覚のシナリオ」作りだそうです。
「最初に感じる香り、食感、そして口の中で味がどのように展開し余韻が残るかなどを頭の中でイメージし、それをもとに味覚を構築していきます」とルデュ氏。
セミナーでは、マカロンを味わって、具体的な味覚の組み立てを確かめました。
試食したのは「ピエール・エルメ・パリ」の伝説の味、「イスパハン」と、「マロン」の2種類です。
「イスパハンは、ライチとバラとラズベリーの組み合わせです。ピエール・エルメはいくつかの素材を組み合わせて新しいフレーバーを生み出す天才です。最初はバラとラズベリーだけでしたが、作っているうちに、ライチにバラのテイストがあることを発見し加えることにしました。最初にラズベリーの香りがきて、それにライチの香りがかぶさり、最後にバラの香りが漂ってきます。ピエール・エルメが頭の中で計算し作り出したフレーバーです。今度ライチを食べる機会がありましたら、最後に残るバラの香りを意識してみてください」とルデュ氏。


講 演ピエール・エルメ氏は、来日されるたびに日本の食材をリサーチしていらっしゃるそうです。
「ピエール・エルメ・パリ」のマカロンに、わさびフレーバーのものがありますが、これもリサーチの中から生まれたフレーバーの一つです。
「ピエール・エルメは、必ず産地まで足を運びます。なぜなら素材の側面を知り尽くしてからどう生かすかを考えるから。わさびのときは静岡に行きました」
来年には白みそを使ったマカロンが登場するそうです。


調理実演・実習

クリストフ・ドラピエ氏ルデュ氏のお話の後は、ドラピエシェフが「ココナッツとカラメルのダコワーズ」を教えてくださいました。


「材料はきちんと計量し、小麦粉だけでなくアーモンドパウダーや粉糖などもあらかじめふるっておきましょう。卵白は常温にもどしてから使ってください」と、お菓子作りの基本について説明がありました。
調理実習ではまず中のクリーム作りからはじめ、クリームを冷蔵庫で冷やしている間にダコワーズの生地を焼きました。
生地から型を外すときのコツから、ダコワーズの表面のカリカリの出し方にいたるまで、一流の味を生み出す緻密で丁寧な技術を学ぶことができました。
講 演


参加者の方からは「一流パティシエの技術はやはり素晴らしいと思いました」「お菓子の基本的なことを学ぶことができました。レシピ本ではわからないちょっとした粉のふり方など、参考になりました」といった感想が聞かれました。