日本版「味覚の一週間」

エリック・トロション氏による「味覚の授業」®

エリック・トロション氏のシェフinキャンパス健康志向が高まるなか、油脂の使用を抑えた「軽さ」が求められています。
軽く仕上げるためのカギになるのが、油脂の使い方。科学的理論をベースにした料理に定評のある下村氏に油脂使いのコツと油脂の力を借りずにおいしく仕上げるテクニックを教わりました。



エリック・トロション氏のシェフinキャンパスカダイフを使ったスペシャリテをご紹介くださいましたが、この料理には下村氏の油脂使いのエッセンスがいくつも含まれています。
「カダイフは特有の軽い食感が特徴で、吸油率が少ないというメリットがあります。通常のフリットの吸油率は10〜20%ですが、カダイフは1.25%。カダイフは水分が少ないため水と油の置換が起こりにくいと考えられます。このように油脂を使わないのではなく、間接的に油脂量を減らすことができます」
フランス料理といえばバターや生クリームを使ったソースが定番ですが、この料理のソースに油脂は使われていません。
「ブロッコリーのピューレがソースです。油脂によって生まれる食感を“クリーミー”と表現しますが、ピューレではミキサーでていねいに撹拌することでクリーミーさを生み出します」と下村氏。
撹拌を利用する手法は、油脂を一切使わないモンブランでも使われています。栗の粒子が小さく均一に分散することでなめらかになると同時に、栗の香りがより引き出されます。