著名人の方からのコメント

炎は、美味しさです。 安心、便利で格段に進化した最新式ガス調理機器「ピピッとコンロ」を使って行われる、東京ガスの料理教室。今回キッチンランド江戸川において開催された料理教室の講師は、「イル ギオットーネ」オーナーシェフ笹島保弘さん。バレンタインにぴったりの本格的なイタリア料理4品を教えてくださいました。京都で予約の取れないレストランシェフとして話題の笹島さん。その笹島さんにインタビューしました。



五十嵐 美幸さん 笹島 保弘さん「イル ギオットーネ」オーナーシェフ

1964年、大阪府生まれ。高校卒業後、サービスの仕事に興味をひかれ、レストラン業界に入る。その後、料理の面白さに目覚め、料理人に転向。24歳で大阪『ラトゥール』の料理長を務めた後、京都『ラヴィータ宝ケ池』『イル・パッパラルド』を経て独立。2002年、京都に『イル ギオットーネ』を開店。2005年、東京・丸の内に2号店をオープン。



独学で料理を学ぶことで、料理に対する理論的な考え方が身につきました。

Q.1:

なぜ、料理の道に進もうと思われたのですか?

笹島:

photo実は、特に料理人になりたいと思っていたわけではないんです。もともとはサービスの仕事に就きたいと思っていたんですね。それで勤め始めたのがレストランでした。そこはかなり高級なレストランで、黒服を着てホールに出ていたのですが、とにかく刺激を受けましたね。でも、厨房のスタッフが足りなくなった時に裏方として手伝うことになり、日々洗いものだけ、という毎日が続いたんです。それでやめたくなってしまったんですが……

Q.2:

そこで、諦めて辞めなかった、ということですね?

笹島:

そうですね。じゃ、調理場に立つにはどうしたらいいかと考えて、包丁の使い方を覚えようと思ったんです。店では教えてもらえないので、近所の肉屋や魚屋をまわって、さばき方を教えてもらいました。頼み込むと、けっこう教えてくれるものなんですよね(笑)そこで練習させてもらい、厨房で人が足りなくなった時に、やれます!と立候補したんです。それからはやっといてくれと頼まれるようになり、見るものすべてが新鮮に映って、独学で勉強するようになりました。上の人が意識してそう仕向けたのかどうかはわかりませんが、結局、一番最初に働いたお店が良かったってことですね。

Q.3:

今日の料理教室を拝見して、すごく理論的な説明だと思いましたが、独学でそこまで勉強されたのでしょうか?

笹島:

photo逆に、独学だったからこそ、料理を理論的にとらえることができるようになりました。厨房で修業する人たちは、忙しい中、先輩を見て覚えることが主流なんです。理論的に教えてもらうということが難しいんですね。それで僕は、一から自分で考える、ということが身につきました。なぜ、こうなるのか、どうしたらいいのか、料理が出来上がった状態を想像して逆算していくんです。ひとつひとつの調理に理由が必要なんですよ。だから僕の教室では考えることが大切で、レシピというものがないんです。

Q.4:

そんな笹島さんの京都のレストランでは、イタリア料理でありながら京野菜を使うのが特徴だそうですね。イタリアンと日本料理の違いは何でしょう?気をつけていることは?

笹島:

日本の料理って、今や世界のスタンダードと言っても過言ではないです。世界遺産に登録されてもおかしくないって思うんですよ。でも僕は、ジャパニーズイタリアンを目指しているわけではないんです。イタリアの食材を使ったイタリアンを作ろうと思ったら、どんなに急いで空輸したとしても、食材の鮮度は失われてしまいますよね。新鮮なものの方が美味しいのは、当たり前なんです。地元にも素晴らしい食材があるし、地元の持つ郷土料理を地産地食するということは、イタリアのスローフードという考え方にも似ています。イタリアンの基本は外さず、京都なら京野菜を使うし、東京は日本中の食材が集まるところなので、それを生かしています。ひとつだけやらないと決めているのが、日本の調味料を使わないこと。調味料はその国の特徴が特に出ると思うんですね。昆布も出汁としてではなく、食材として使うけれど、最低限しか使わないとか。日本人は器用すぎるというか、他国の料理をコピーしたとしても、常にトップレベルなんです。イタリアンを日本で作っても、レベル高いでしょ?って世界に言いたいんですね。


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