著名人の方からのコメント

Vol.26 炎は、美味しさです。
料理は微妙な火加減が重要なんです。

Q.5:

身近な食材でイタリアンができるということですね。では、家庭でイタリアンを美味しく作るコツってありますか?

笹島:

レストランの調理と、家庭での調理で一番違うのは、作る相手がリアルに見えるということです。年齢や体調、メンタルの部分など、家族ですからね、良く見えているはずです。技術より気持ちが大切ということですよね。おふくろの味って、うれしいというか、そう言うことじゃないですか?常連さんも同じですが、相手に喜んでもらえると言うことは、食の基本だと思います。最初はコピーでもいいと思うんですよ。美味しかったからやってみようとか。たとえ失敗しても、この代わりにこれを使ってみようと繰り返すうちに、その家のオリジナルができてくるんではないでしょうか。技術的なことを言えば、塩をふるタイミングは目的に合わせるとか、パスタを茹でる時はだし汁を使うとか、バターや小麦粉の代わりに長芋でとろみをつけてヘルシーにするとか。たとえばパスタはほとんどが水分なので、ただの水で茹でるより、野菜の皮や余った魚介の切れ端などの出汁で茹でた方が美味しくなる。なぜこうするのかを考えながらやると、おいしくできるものなんです。おいしくてヘルシーなのが、家庭料理には重要ですからね。

Q.6:

そうなんですね。今日は家庭用のピピッとコンロを使っていただきましたが、使ってみていかがでしたか?

笹島:

料理は微妙な火加減が重要なんですね。火を加減してなんぼというか、強火も弱火も炭火も大事。ピピッとコンロは火の大きさを光で表示してくれるので、火力が目に見えて細かい調節がしやすいです。特に京野菜は冬の低温糖化によって糖度が高くなるので、根菜類など焦げやすいんですよ。焼く、煮る、蒸す、蒸し焼きなど、ガス火だと微妙に調整できますよね。それによって旨みが逃げにくく、野菜もおいしく仕上がります。それから、ピピッとコンロは火力が強いですね!家族が多いと鍋も大きなものが必要になりますが、火力が強いと時間が短縮できるので鍋が小さくてもたくさん作れます。しかも、炎が鍋の底だけに当たるので、熱効率が良く節約にもなりますね。あと、最近はすごく使いやすくなっているんですね!火を消し忘れても安全装置が働いて自動で消えてくれるので、両親が歳をとって心配な時でも安心です。

Q.7:

最後に、今後の意気込みを聞かせてください。

笹島:

photo今後のレストラン業界というのは、人に繋いでいかないと成り立たないものだと思っています。人がいないとできないことなので、プロ、学校、地方などいろんなところで教えたり、人と人も繋いでいくことが必要だと思っています。中でも京都はとてもポテンシャルが高いところで、お互い競い合ったり、共有して助け合ったりと、両方が成り立っているところなんですね。失敗したら公開して、みんなでディスカッションしてスキルアップしていく。レベルを高くキープすることができているんです。たとえトップが変わったとしても、全体のポテンシャルが高いので、いいものをみんなで共有して人材を増やし、伝えていくことができるんです。徐々にでもいいので、僕はその母体となっていければいいなと思っています。生産者やレストランの関係を大切に、いいシステムを作っていきたいです。特に京都においては、地方の良いものを残していくというモデルになれるといいですね。


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