著名人の方からのコメント

Vol.29 炎とは、一番身近にいるものです。
炎って、常に顔間近に感じているので、料理人にとっては一番身近にあるものです。

Q.6:

その田村さんのお店では、どんな料理を出していらっしゃるのでしょうか。

田村:

photo四川がベースの中国料理で、家庭に根付いているものです。四川料理は土地柄、味付けが濃く油っこいですが、あれは四川で食べるから成り立つもの。日本では受け入れにくいですよね。なので、日本人が日本で日本の食材や調味料を使って作る四川料理、というところでしょうか。「素直な素材ありきの料理」を基本として、自己満足にならないよう、四川のエッセンスを加えたものを作りたいと思っています。これもバランスで、トータル的に食後、「中国料理を食べたね」と満足してもらえるようにしたいです。

Q.7:

日本人が作る中国料理。家庭で美味しく作るコツなどありますか?

田村:

家庭と店では、まずベクトルが違います。お金をもらうには、何時間も時間や手間をかけて作ったり盛り付けたり、足し算の作業ですが、家庭ではやりませんよね。家庭は引き算なんです。いかに過程をそぎ落として美味しいものを作るか。たとえば今回の教室のように、北京ダックはソテ―して、食パンを薄く伸ばした皮で代用するとか工程数を減らす工夫をしています。北京ダックって、本当はすごく手間のかかるものなんですよ。

Q.8:

ピピッとコンロも使いこなしていただいていましたね。

田村:

photoそうそう最近テレビの撮影で、12時間カンヅメでピピッとコンロを使ったので、ずいぶん慣れました(笑)。ふだんは業務用を使うので、直接火を見る癖がついているんです。どれくらいコックをひねるとどのくらいの火になるか、目で見えると安心するんですよね。夏も常に顔間近に火を感じているので、料理人にとっては一番身近にあるものなんです。ピピッとコンロは、LEDの発光で炎の大きさを表示してくれるので、主婦の毎日の作業にはイメージしやすく便利でしょうね。ガスオーブンは家庭用でも業務用並みのパワーがあるので、チャーシューなどキレイに焼けるし焦げ目も付く。やっぱりガスだと、火力や焼き色も違います。北京ダックも両面焼きグリルを使うといいです。火を消して余熱でゆっくり火を入れると、外はパリッと中はしっとり。胸肉がパサパサになりません。家庭ではだいたい火を入れすぎてしまうんですよ。半生くらいで火を止めてしまうといいです。その点、ピピッとコンロは時間をタイマーで計れるので便利ですね。

Q.7:

さすが、使いこなしていただいていますね(笑)。最後に、今後の展望を教えてください。

田村:

将来は、ここで作っている中国料理を、中国に逆輸入したいんです。たとえば、中国人の作る和食屋さんって、日本人はあまり行きませんよね。逆も同じですが、それを覆したい。文化や国民性によって料理も違いますが、本場中国に隣の国の料理として認めてもらいたいんです。日本の料理って、どこの国にも負けないくらい美味しいんです。中国大使館の人がときどききてくれるんですが、彼らが美味しいと言ってくれると嬉しい。日本人の作る中国料理を、本場中国の人に認めてもらいたいと思います。


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