著名人の方からのコメント

Vol.30 炎とは、あたたかみを感じるものです。
炎は、旬の食材をもっと違った形、美味しいものにしていく道具でもあります。

Q.5:

日本に戻って、今のお店を出されたのですね。

日高:

photo日本で最初に就職したレストランでは、料理の美しさを求められ、私の想い描いたものと違っていたんです。そんな時出会ったのが、アクアパッツァのオーナーでした。コンセプトも店名も自由にやっていいと言ってくれたんですよ。そして私は現地で感銘を受けた料理、アクアパッツァを店名に掲げ、日本の食材を使ってイタリアの地方料理を出し始めました。当時、地方料理を出す店が珍しいのもあり、世界中を食べ歩いた人たちが来てくれていました。その中に毎日来てくれる人がいて、「昨日も来たけど、なぜかまた食べたくなったから来ちゃったよ」と。以前自分が毎日食べても飽きなかったカルボナーラのように、毎日でも食べたくなるシンプルで素材を生かした料理を作りたいと思いましたね。その結果、本店はイタリア料理の基本に忠実に、支店はコンセプトを変え、イタリア料理では使わないレンコンやゴボウ、ワカメなど、日本の素材を堂々と使った料理を出すようになりました。

Q.6:

今後はどんなお店にしていきたいですか。

日高:

そうですね、“東京地方のイタリア料理”をコンセプトに、四季折々の旬の食材を使って、毎日食べても飽きない料理を作っていきたいと思います。オープンして22年ですからね。時代が変わっていろんな店も出てきました。私はどうも組織として下に伝えていくのが苦手で、感覚的な方が性に合うんです。でも、感性に流されずに、基本を守り続けていきたいと思います。本店のコンセプトはしっかり守りつつ、旬を見極め、寝かせる時間や保存、熱の通し具合など、それぞれの素材の扱い方を学び、提供して、食べる驚きを味わっていただける店にしていきたいです。真の日本の食材を味わってもらいたいですね。

Q.7:

ご自宅でもピピッとコンロを使っていただいているそうですね。

日高:

photoはい、妻が特に気に入ってまして(笑)。ガスは使いやすいですね。人間の本能で火を使い始めてから、炎は調理をする道具に変わってきました。旬の食材をもっと違った形、美味しいものにしていく道具になったんです。ガスは、その炎を使う手段でもありますよね。熱の入り方が加減できるので、調理もしやすいです。強火、弱火も自分の目で確認できるので、焼き具合などコントロールしやすい。自動設定も便利ですよね。魚を焼く間、放っておけますから(笑)。昔のガスコンロに比べてグリルもきれいに焼けるし、家庭では魚の切り身や干物など、形状に合わせて時間設定が選べるのもいいですよ。そうそう、飲んだあとなんか、たまに炊き立てのご飯が食べたくなるんです。土鍋で炊くと、上手に炊けるんですよ。そして何より、ピピッとコンロってスタイリッシュですよね!

Q.8:

最後に、家庭で美味しい料理を作るコツなどありましたら、教えてください。

日高:

レシピが簡単で作ってみたくなるようなものでも、意外に作ってみたら美味しくなかった、こんなはずじゃなかったという経験をした方は多いはず。そんな時、1回でやめてしまうのではなく、またチャレンジしてみてもらいたい。コツや慣れもあるので、同じレシピを少しずつ加減しながら、2,3回はトライしてみて。そのうちに、その人の味、その家庭の味が出来上がるもので、その人のレシピになってくると思います。毎日食べても飽きない、各家庭のお味噌汁のようにね。


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