
三五八漬けは東北地方南部の福島県会津地方などに古くから伝わる漬物で、麹漬けのひとつです。脱穀や精米の際に出る屑米や残ってしまったご飯の再利用に作られたのが始まりといわれ、漬け床の材料となる塩と麹と米を3:5:8の割合で混ぜたことから三五八漬けという名が付きました。
三五八漬けの漬け床は、暖かいご飯に麹を混ぜて発酵させ、甘味が出たら塩を入れ、3〜4週間ほど寝かせて作ります。昔は、厳冬期に大きな甕(かめ)で三五八床を大量に仕込み、一年間利用しました。現在は、減塩志向や甘めの味を好むことから、塩の割合を減らし、冷蔵庫で保存するのが一般的です。熟成された三五八床に漬けた三五八漬けは、味がなじみ、麹の甘みとほのかな酸っぱさに独特のおいしさがあります。
漬け方は糠漬けなどと違い、材料を漬け床に漬け込むのではなく、必要な量の漬け床を小出しにして、材料にからめて漬けます。ナスやキュウリなど、季節の野菜の漬物だけでなく、肉や魚介、身欠きニシンやスルメなどの乾物を漬け、三五八床をこそげ落とし、フライパンやグリルで焼いてもおいしくいただけます。なお生の魚介類は酢洗いして冷蔵庫で漬けると安心です。季節や材料にもよりますが、半日〜1日で漬けあがります。