5kWの太陽光発電システムの発電量はどのくらい?

公開日:2024.2.29 更新日:2024.2.29

5kWの太陽光発電システムの発電量はどのくらい?

補助金制度などの行政支援もあり、自宅に太陽光発電の設置を検討する方が増えてきていますが、実際、太陽光発電はどれくらいの電力を生み出せるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、一般的な家庭に導入する設備としては比較的規模の大きい部類に入る「5kW」の太陽光発電システムについて、概要から具体的な発電量、導入に必要な面積やコスト、注意点などを詳しく解説します。

目次

5kWの太陽光発電とは?

住宅用の太陽光発電システムの発電容量は10kW未満で、それ以上のシステムは産業用に区分されます。
ただし、一般的な住宅では屋根面積や費用などの都合から、3~5kW程度の太陽光発電システムが選ばれることが多いようです。つまり、「5kWの太陽光発電システム」は、住宅用としては規模が大きい部類に入るといえます

発電容量が大きいほど多くの発電量を期待できるため、太陽光発電システムの容量の目安として、5kWはひとつの目標のように扱われることもあります

5kWの太陽光発電システムの必要面積は?

5kWの太陽光発電システムを導入するためには、どれくらいの面積が必要なのでしょうか。
屋根の形状や傾斜角、架台の設置の仕方などにより一概にはいえないものの、ここでは発電容量1kWあたりの必要面積として、みずほ情報総研(現:みずほリサーチ&テクノロジーズ)「太陽光発電及び太陽熱利用の導入可能量に関する調査 調査報告書(2010年度)」で示されている想定条件を参考にしてみます。

同報告書では、設置する際の傾斜角が0度(水平)の場合の太陽光発電の単位あたりの必要面積を「6.67㎡/kW」としています。この条件にのっとると、5kWの太陽光発電に必要な面積は33.35㎡と求めることができます。

参考:みずほ情報総研(現:みずほリサーチ&テクノロジーズ)「太陽光発電及び太陽熱利用の導入可能量に関する調査 調査報告書(2010年度)」
参考:環境省「平成23年度 再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報整備報告書」5章

5kWの太陽光発電システムの導入費用は?

導入費用については、経済産業省 調達価格等算定委員会「令和5年度以降の調達価格等に関する意見(2023年)」が参考になります。

2022年の新築住宅の場合、発電容量1kWあたりのシステム費用は26.1万円です。内訳は以下のように示されています。

項目 1kWあたり費用
工事費 7.1万円
設備費 太陽光パネル 14.5万円
パワーコンディショナ 4.2万円
架台 2.1万円
その他 0.2万円
(値引き) ▲1.9万円

  • 注)
    経済産業省 調達価格等算定委員会「令和5年度以降の調達価格等に関する意見(2023年)」を参考に東京ガスが作成

これを元に5kWの太陽光発電の導入費用を考えると、新築住宅の場合で130.5万円と考えることができます。

5kWの太陽光発電システムの発電量は?

屋根の向きや地域によって日射量が変わるため、あくまで参考にはなりますが、5kWの太陽光発電システムは年間約5,000〜6,000kWhの電力を発電できます。

5kWの太陽光発電システムの発電量は、太陽光パネルの大手メーカーであるカナディアン・ソーラーのホームページでも簡単にシミュレーションすることができます。

下の表は、東京で屋根勾配が4寸(およそ20°)の住宅に13枚のパネル(5.33kW)を設置した場合の、屋根の向きごとのシミュレーション結果です。発電容量5.33kWでのシミュレーションではありますが、南向きの屋根に設置する場合は約6,000kWhの発電量が期待できることがわかります。

屋根の向き 年間発電量
南向き 6,072kWh
東向き もしくは 西向き 5,308kWh

参考:カナディアン・ソーラー「発電シミュレーション」

環境省の調査によると、世帯あたりの年間電気消費量(令和2年度)は4,258kWhですので、5kWの太陽光発電システムを導入していれば、必要な電力はまかなえる計算になります。もちろん、天候次第で発電量が下回る可能性もあるので、あくまで目安にはなります。

参考:環境省「家庭のエネルギー事情を知る」

5kW太陽光電池を導入するうえで注意したいこと

太陽光電池を導入する際には、補助金や施工業者についてなど必ず知っておきたい注意点があります。それぞれについて詳しく解説します。

自治体の補助金を確認する

太陽光発電システムを自宅に設置するにあたっては、設備費や工事費など最初にまとまった金額が必要です。それを軽減するために役立つのが自治体の補助金制度です。

5kWの太陽光発電システムの導入を考えている方は、まず設置する場所の自治体に補助金制度があるか、ある場合はどのような条件で補助を受けられるのかを事前に確認するのがおすすめです。
自治体の補助金は年度ごとに予算額が決定されるので、補助金を利用したい場合はできるだけ早く自治体のホームページなどから情報を収集するようにしましょう。
補助金制度はそれぞれ申請期間が決められていますが、予算額に達した時点で終了することもあるので注意が必要です。

自治体の補助金の例として、東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」では、新築住宅は1kWあたり10~12万円(上限条件あり)、既存住宅は1kWあたり12~15万円(上限条件あり)を助成しています。その他の都道府県でも、補助金事業や共同購入の支援を行っている場合がありますので、ぜひチェックしてみてください。

参考:クール・ネット東京「令和5年度 家庭における太陽光発電導入促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」

5kWの太陽光発電システムの施工実績のある業者を選ぶ

5kWの太陽光発電システムを導入する際には、実績豊富な施工業者を選定することが大切です。設置を多数手がけている業者は、さまざまなケースに対応できるだけの経験値があると考えられるからです。

また、各メーカーが発行する「施工ID」を取得しているかどうかもポイントのひとつです。施工IDとは、各メーカーが施工業者に対して施工に必要な知識や技術を持つことを証明するもので、取得するためにはメーカーの主催する講習に参加したりする必要があります。

一般的に、メーカーは施工IDを受けている業者にしか、施工を認めていません。もし施工IDを取得していないような悪質な業者が施工してしまった場合は、メーカー保証の対象外となるため注意が必要です。

まとめ

5kWの太陽光発電システムの概要やメリット、具体的な発電量から導入の注意点などを解説しました。
東京ガスでは、5kWの太陽光発電システムの施工実績が豊富なことはもちろん、メーカーによる施工IDを受けており、安心安全な工事を行います。
無料の訪問相談では、いまお住まいの住宅に5kWの太陽光発電システムが導入できるかどうかの確認から、ピッタリなプランの提案まで行います。ぜひお気軽にお問い合わせください。

監修者: 東京ガスの太陽光発電サービス コラム編集チーム

太陽光発電・蓄電池の仕組み、メリットから設置、メンテナンスなど幅広いトピックを解説します。みなさまの太陽光発電・蓄電池選びに役立つ情報を発信していきますのでぜひご活用ください!

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コラム編集チーム

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