給湯器はつけっぱなしでも大丈夫? 安全面や費用面、故障の原因になるかどうか解説

公開日:2023.11.15 更新日:2024.2.5

給湯器はつけっぱなしでも大丈夫? 安全面や費用面、故障の原因になるかどうか解説

給湯器は家庭でのガス消費の多くを占めるため、光熱費節約のために給湯時以外は電源を切っている人も多いかもしれません。また安全面からも、小まめに給湯器の電源を切った方が良いと考えている方もいるでしょう。給湯器は本当に、その都度切った方が良いのでしょうか。

本記事では、給湯器の電源をつけっぱなしにした場合の安全性やコスト、故障への影響について解説します。

目次

給湯器のつけっぱなしは危ない?

結論からお伝えすると、給湯器の電源はつけっぱなしでも問題はありません。給湯器をつけっぱなしにしても、本体の寿命が短くなったり火災などが起きたりする危険性は低いと考えられています。そのため、長期間家を空けるなど特別な場合を除いて、給湯器の電源は日常的につけっぱなしでいても心配はいりません。

その根拠となっているのが、給湯器の仕組みです。給湯器にはさまざまなタイプがありますが、どのタイプも電源が入っていたとしても水が流れない限りは点火しない仕組みになっています。電源がつけっぱなしの状態であっても、蛇口を開けて給湯が始まらない限りは、給湯器は止まっている状態にあります。しかし一方で、以下に挙げるような給湯器の場合は、注意が必要です。

使用年数が10年以上の給湯器

多くの給湯器は、各メーカーにおいて標準的な使用条件で安全に使用できる設計期間を10年とされています。そのため使用年数が10年を超えてくると、トラブルや不具合のリスクが出てきます。もちろん使用状況等によって10年を超えても問題なく使い続けられるケースはありますが、使用年数が10年以上経過し給湯器からのお湯の出が悪くなるなど調子が悪く感じる場合は、給湯器内部で故障が生じている可能性があるため、早めに修理や交換を検討するのがよいでしょう。

バランス型風呂がま(バランス釜)

つけっぱなしを避けた方がよい給湯器として、バランス型風呂がまがあります。このタイプは種火によって点火するもので、つけっぱなしにしていると種火がついたままになるため、火災が起きてしまう可能性があります。ただし、現在の一般家庭で使用されることはあまりないタイプです。1965年以降に公団住宅向けに普及した歴史がありますが、1990年代以降に建築された建物では、ほとんど採用されていません。

給湯器のつけっぱなしは壊れる原因になる?

常時電源が入ったままであっても、給湯器本体に大きな負担がかかることはほぼありません。先述の通り、給湯器は水が流れた時に初めて作動するため、電源が入っているだけでは燃焼しないためです。

給湯器の寿命には「通電時間」「燃焼時間」「着火回数」の3つの要素が影響します。中でも、給湯器が稼働した時間と回数である「燃焼時間」と「着火回数」の影響が大きいです。そのため電源がつけっぱなしになっているよりも、何回もお湯を出したり止めたりすることを避けた方が、給湯器への負担は減るでしょう。

古い機種の場合、リモコンの画面がつけっぱなしになると液晶が焼き付きを起こして故障する原因になっていました。しかし近年の給湯器のリモコンには省エネモードが搭載されていることが多く、こうした液晶の故障リスクも少なくなっています。

給湯器をつけっぱなしにするとガス代や電気代がかかる?

給湯器はガスと電気を消費するため、つけっぱなしにしているとどれぐらい消費してしまうのか気になるところです。少しでも節約したいという方のために、ガス代と電気代に与える影響についても見ていきましょう。

ガス代

給湯器の電源をつけっぱなしにしていても、基本的にガス代はかかりません。燃焼しない限りはガスを消費しないためです。ただし、お湯の蛇口をひねれば、当然ながら給湯器が作動してガスを消費することになります。お湯を使っている時間分だけ、ガス代がかかると考えてよいでしょう。

電気代

蛇口からお湯を出していなくても、給湯器の電源をつけっぱなしにしていると、待機電力を消費します。電気代はかかりますが、月に数十円程度です。年間で換算しても数百円程度にしかならないため、さほど心配しなくてもよいでしょう。ただし、昨今の物価高の影響などもあり、電気代は環境や使用状況、電力会社との契約内容によって変化するため、あくまでも目安として捉えておいてください。
わずかですが待機電力を消費しているため、電源を切ることで多少の節約効果は得られます。予期せぬトラブルを回避しておくという観点から見ても、なるべく使わないときは消しておくのがおすすめです。

凍結する可能性のある時期はコンセント(電源)を抜かないように注意

寒い地域に住んでいる場合や外気温が0℃近くまで下がるような寒い日には、給湯器の凍結予防ヒーターが作動して、配管の凍結を防いでくれます。ですが、給湯器本体がコンセントに接続されていないと、凍結予防機能も作動しなくなってしまいます。給湯器が凍結すると、配管が破損したり水漏れが発生したりする可能性が高くなるため、給湯器本体の電源ケーブルは、コンセントから抜かないように注意しましょう。凍結予防機能は、給湯器に電気が供給されていれば作動するため、リモコン側の電源が切れていても問題ありません。リモコンが省エネモードになっていても、問題なく作動します。

古い給湯器を使用している場合は修理や交換を検討する

依頼する場合のポイント

使用年数が10年以上の給湯器

給湯器は、水が流れない限りは燃焼しないことを説明しましたが、給水管が経年劣化などによって破損して水漏れが発生していると、水が流れていると給湯器が誤認識して作動する場合があります。特に古い給湯器の場合は注意が必要です。

正常な状態であれば起こらないトラブルも、給湯器以外の箇所に不具合やトラブルがあればリスクは高まります。こうしたケースも想定して、使用年数が10年以上になっている場合は、使用しない際に電源を切っておくのが望ましいです。誤作動などのリスクが想定される場合には、給湯器や周辺設備の点検・修理を依頼してください。また、新しい給湯器への買い替えを検討するのもよいでしょう。

バランス型風呂がま(バランス釜)

バランス型風呂がまを使っている場合は、新しいタイプの給湯器への交換がおすすめです。バランス型風呂がまにもメリットがあり、電気を使わなくても給湯設備が稼働するため、停電の際にもお湯が使えるという特長があります。ただし、操作が複雑である点や空焚き・点火不良のトラブルが起こりやすいデメリットもあるため、ガスを安全に使用するためにも、新しいタイプの給湯器への交換を検討してみてください。

東京ガスのガス機器見積もり・交換

家族構成や給湯器の使い方によっても、号数や欲しい機能は変わります。どのような給湯器を選べばよいか迷ったら、東京ガスの「ガス給湯器の選び方」を参考にしてみてください。写真を撮影するだけでご自分に合った給湯器を提案してくれる「写真で簡単見積もり依頼」サービスも行っています。

  • 参考)ガス機器見積もり・交換|東京ガス

修理を依頼する場合の作業時間の目安

給湯器の修理にかかる時間は、症状や作業内容によって異なります。
メーカーから交換用部品を取り寄せて対応する場合は、在庫の確認や調達までに1週間程度の時間が必要となるケースもありますが、部品在庫がある場合や汎用性の高いパッキン・配管等の交換で済む場合は、訪問当日に2~3時間程度で作業完了するケースが多いです。
東京ガスでは、給湯器をはじめとしたガス機器のトラブルに最短で当日ご訪問し対応いたします。お困りの際はぜひ検討ください。

修理を依頼する場合の料金の目安

ガス機器の修理費用は、出張費、故障診断料、技術料、部品代で構成されるのが一般的です。故障箇所によって作業内容や費用が異なるため、まずは故障箇所の診断・見積もりを依頼しましょう。
料金の目安としては、東京ガスにてふろ給湯器の部品交換修理をいただいたうち、25,000円以下で納まるケースは7割以上、25,000円を超えるケースは3割以下となっています。注)

  • 注)
    2022年度のガスふろ給湯器における部品交換時の修理費用(東京ガスグループ調べ)

東京ガスに修理を依頼する

まとめ

ガス給湯器は基本的につけっぱなしにしていても、大きな問題はありません。ガス代や電気代も、年間を通して数百円程度しか変わらないため、普段からつけっぱなしにしているケースも珍しくないでしょう。ですが設置から10年以上が経過している等で、お湯の出方が不安定になっていたり給湯器そのものの調子が悪く感じたりする場合は、故障が起こる前兆かもしれません。安全にガス給湯器を使用するためにも、少しでも気になることがあれば、修理をしてもらいましょう。 また、お使いのガス給湯器の状態によっては、新しい給湯器に交換した方がランニングコストを安く抑えられる可能性もあります。東京ガスでは、ガス給湯器をはじめとしたガス機器に関する悩み事や相談にも柔軟に対応しています。給湯器の修理も最短当日にスタッフがお伺いするため、ぜひ気軽にお問い合わせください。

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パッチョ/水パッチョ

監修者: 東京ガスの修理サービス コラム編集チーム

突然やってくる水まわりやガス機器のトラブルへの心配を少しでも和らげていただけるように、いざという時の対応方法や修理を依頼する時のポイントなどの情報を発信していきます。

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