この記事で分かること
- エアコンの暖房が効かない理由が分かる!
- エアコンの暖房が効かない場合にできる対処法が分かる!
- 暖房が効かない場合に業者に相談すべきケースが分かる!
エアコンの暖房が効かない8つの原因

暖房を付けても暖まりにくい、温風が出ないといった場合には、主に次の8つの原因が考えられます。
エアコンの暖房が効かない原因
- エアコンの設定ミス
- 霜取り運転中
- フィルターやエアコン内部が汚れている
- 暖房能力が不足している
- 室外機の付近に障害物がある
- 外気温が低い・室外機に雪や霜がついている
- 室内の断熱性・気密性が低い
- 冷媒ガスが漏れている
エアコンの設定ミス
暖房をつけているはずなのに部屋が暖まらない場合は、運転モードや設定温度などの設定を間違えている可能性があります。
運転モードが「暖房」になっていないと、暖かい風は出ません。「冷房」や「除湿」「送風」などに切り替わっていないか確認しましょう。
また、室温が設定温度に達すると、その時点で温風が止まります。運転モードが暖房になっているにもかかわらず寒いと感じる場合は、設定温度が低すぎる可能性があるので、少し高めに変更してみると良いでしょう。
加えて、風量や風向き、エコモードなどの設定も暖房の効き具合に影響します。風量が「弱」や「微」などになっていると、暖かい空気が室内全体に行き渡らず、室温が設定よりも低くなることがあります。
暖かい空気は天井付近に留まる性質があるため、風向きが上向きに設定されていると、床付近が冷えたままになってしまうでしょう。エコモードでは暖房の効きが弱くなることがあるため、暖まりにくいと感じたら解除してみてください。
霜取り運転中
霜取り運転中は、暖房運転が一時停止するため、暖房が効かなくなります。
霜取り運転とは、室外機を暖めて、霜を取り除く機能です。外気温が下がると室外機の熱交換器に霜がつきますが、霜を放置すると暖房効率が下がるため、霜取り運転を行う必要があります。
多くの場合、霜取り運転は自動的に行われますが、霜取り中は一時的に暖房が止まり、風が出なくなるため、暖房が効かないと感じることがあります。
暖房が止まっていて、「プシュー」「シャー」「ポコポコ」といった音が聞こえたり、湯気が出たりしている場合は、霜取り運転を行っているサインです。
霜取り運転の頻度を減らす方法は、後ほど解説します。
フィルターやエアコン内部が汚れている

室内機のフィルターや熱交換器にホコリやゴミが溜まると、空気の流れが悪くなり、暖房が効きにくくなります。さらに内部にカビや汚れが蓄積すると、異臭や風量低下を招く場合があります。
また、室外機のアルミフィン部分の汚れも、暖房が効きにくくなる要因です。定期的に清掃することが大切です。
暖房能力が不足している
設置しているエアコンの暖房出力(kW/馬力)が、部屋の広さや構造に対して小さいと、暖房効果を十分に得られません。
エアコンには「8畳用」や「10畳用」のように、広さの目安が設定されています。設定以上に広い部屋で使用すると、暖房が効きにくい状況を招きます。
また、外気温が極端に低いときも、暖房の効きが悪くなってしまいます。極端に気温の低い寒冷地では、専用のエアコンを導入しましょう。
室外機の付近に障害物がある
室外機の周囲が物や植物、塀などで塞がれていると、風の通りが悪くなり、熱交換がうまくいきません。その結果、ぬるい風しか出なくなり、暖房が効きにくくなります。室外機の周囲20cm以内には物を置かないようにし、十分なスペースを確保しましょう。
外気温が低い・室外機に雪や霜がついている
外気温が低く、設定温度と大きな差があると、暖房が効きにくくなります。
エアコンは屋外の熱を取り入れ、室内に暖かい風を送る仕組みです。そのため、外気温が極端に低いときは、取り込める熱が少なく、暖房が効きにくくなります。
また、室外機に雪・霜・氷が付着して熱交換器が覆われている場合も、うまく空気の取り込みができず、暖房が効きにくくなる場合があります。
室内の断熱性・気密性が低い
冷房は効くのに暖房の効きが悪い場合、部屋の断熱性や気密性の低さが原因になっている可能性があります。断熱性は熱を伝わりにくくする性能で、気密性は空気の流れを妨げる性能のことです。
窓や壁、床の断熱性が低いと、せっかく部屋を暖めても、うまく熱をとどめておけません。また、気密性が低くて隙間風が入ったり、空気の出入りが多かったりするとせっかく暖房を付けても熱が逃げてしまいます。
冷媒ガスが漏れている
エアコン内部の冷媒ガスが漏れている場合も、暖房が効きにくくなります。
冷媒ガスとは、熱交換の際に熱を運ぶ役割を持つ気体です。この冷媒ガスが不足すると、熱交換がうまくいかず、ぬるい風しか出なくなります。
冷媒ガスの漏れは、取り付け時の施工ミスや配管の劣化などによって起こります。冷媒ガスが漏れているかどうかを自分で確認するのは困難なうえ、取り扱いも危険なので、専門業者に依頼してください。
エアコンの暖房が効かない!自分でできる対処法4選
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暖房を付けても暖まらないときに、自分でできる対処法は以下の4つです。
自分でできる対処法
- エアコンの風向きを下方向にする
- 室内の断熱性を高める
- 霜取り運転の頻度を減らす
- フィルターや室外機周りを掃除する
できる対処法から取り組んでみましょう。
エアコンの風向きを下方向にする
エアコンの風向きを下向きにすると、暖房の効率が高まります。暖かい空気は上にとどまり、冷たい空気は下にとどまりやすい性質があるためです。
また、エアコンにサーキュレーターを併用すると、空気が循環し、室内の温度を均一にできます。サーキュレーターはエアコンの対角線上に置いたり、部屋の真ん中に置いて真上に向けたりすると効果的です。
室内の断熱性を高める
室内の断熱性を高め、部屋から熱が逃げないようにすると、暖房の効きが良くなります。断熱性を手軽に高める主な方法としては、以下が挙げられます。
室内の断熱性を高める方法
- 窓ガラスに断熱シートを貼る
- プラスチック段ボールを置く
- 厚手のカーテンを床に届く長さにする
部屋の熱は、主に窓から逃げていきます。そのため、窓に断熱シートを貼ることで、簡単に断熱性を高めることができます。プラスチック段ボールや厚手のカーテンで、窓や扉の隙間を塞ぐのも効果的です。カーテンは床に届く長さにすると、より効率良く冷気を遮断できます。
いずれの方法でも、窓が完全に覆われていないと断熱効果が薄れる点に注意が必要です。
霜取り運転の頻度を減らす
霜取り運転の頻度を減らせば、部屋の温度を効率的に暖めることが可能です。
自動で行われる霜取り運転は、暖房の効率を高めたり、故障を防いだりするために必要な機能です。しかし、霜取り中は暖房が止まってしまうため、頻繁に行うと暖房が効かないと感じやすくなります。
霜取り運転が発生しやすい条件
- 暖房の設定温度が高い
- 雪が降っている
- 霜が降りている
- 外気温が低い
- フィルターが汚れている など
部屋の冷たい空気を出そうとすると、室外機の中も冷たくなって霜が付きやすくなります。霜取り運転の頻度を減らすには、エアコンの設定温度を18〜22度とやや低めに設定するのがおすすめです。
また、暖房器具を増やしたり、サーキュレーターを使ったりしてエアコンにかかる負担を減らせば、霜取り運転を減らす効果も期待できます。
フィルターや室外機周りを掃除する

定期的にフィルターを掃除すると、空気の通りが良くなるため暖房が効きやすくなり、霜取り運転の頻度も減らせます。
また、室外機の周りは定期的に掃除したり、物を置かないようにしたりしましょう。雪が降る場所は風雪ガードや防雪フードを活用すれば、積雪による暖房効率の低下を防げます。
暖房が効かない場合で専門業者に相談すべきケース
暖房が効かず、自分で対処できない場合は、専門業者に修理や交換を依頼する必要があります。それぞれ具体的なケースを見ていきましょう。
エアコンをクリーニングする場合
フィルターを掃除しても暖房が効かない場合、エアコンを分解し、掃除する必要があります。これには専門的な知識と技術を要するため、自分で行わず、専門業者に依頼してください。
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暖房を付けても温風が出ない場合
自分でできる対策を試しても温風が出ない場合、エアコンの故障を疑いましょう。
具体的には、冷媒ガス漏れやコンプレッサーの故障が考えられます。また、温度センサーや冷暖房を切り替える調整弁が故障すると、冷房は効いても暖房が効かなくなることがあります。
これらの症状がでた場合は、自分で対応できないため、修理か買い換えの検討が必要です。まずはエアコンのメーカーに相談しましょう。
まとめ
エアコンの暖房が効かない原因は、エアコンの設定ミスから故障など、多岐にわたります。中には自分で対処できるものもあるため、本記事で紹介した対処法をぜひお試しください。
それでも改善しない場合は、修理や交換が必要な可能性があるため、専門業者に相談してみましょう。








