この記事でわかること
- エアコンから水が漏れる原因がわかる!
- エアコンが水漏れを起こした際の応急処置の方法がわかる!
- 自分で対処せずに専門業者を呼ぶべきケースがわかる!
エアコンの水漏れが起こる仕組み
エアコンから水が漏れる具体的な原因を確認する前に、「なぜエアコンから水漏れが起きるのか」という根本的な仕組みについて把握しておきましょう。
そもそも、エアコンから漏れてくるのは、冷房運転の際に空気中の水分が冷やされて生じる結露です。なぜエアコンで結露が起きるのかというと、それは冷房運転の仕組みにあります。
エアコンが冷房運転をする際は、まず室内の温かい空気を吸い込んで、内部の熱交換器(アルミフィン)と呼ばれる機構で温かい空気を冷やし、その冷えた空気を外に送り出します。この過程で、温かい空気が冷やされることによって水蒸気が水滴へと変わり、結露が発生するのです。
通常は、エアコンの内部で発生した結露は、ドレンパンという受け皿で受け止められて、ドレンホースという管を通じて屋外に排出されます。
しかし、何らかの原因によってドレンパンやドレンホースに不具合が生じていたり、結露水が異常に発生してドレンパンからあふれていたりすると、外に排出されるべき水がエアコンから漏れ出てしまいます。
エアコンから水漏れする6つの原因
エアコンから水が漏れている場合は排水のシステムなどに不具合が起きている可能性があります。
具体的な原因によって対処法が異なるので、水漏れを解消するにはその原因を把握することが大切です。ここでは、エアコンから水が漏れているときに考えられる6つの原因を解説します。
エアコンから水漏れする6つの原因
- ドレンホースが詰まっている
- ドレンホースの接続が緩んでいる
- ドレンホースが逆勾配になっている
- ドレンパンが破損している
- 冷却ガスが不足している
- フィルターが汚れている
ドレンホースが詰まっている

エアコンの水漏れの原因としてまず挙げられるのは、ドレンホースの詰まりです。結露水の通り道であるドレンホースが詰まっていることで、行き場をなくした結露水が逆流して室内に漏れ出ることがあります。
ドレンホースを定期的に掃除しなければ、ホコリやゴミ、虫などが入り込んで詰まってしまいます。また、ホースが長すぎたり、折れ曲がったりしている場合も同様に、結露水が逆流する原因のひとつです。
ドレンホースの接続が緩んでいる
室内機とドレンホースの接続が緩んでいると、エアコンの背面から水漏れが起きます。これは、外に排出されるべき結露水がドレンホースにうまく流れず、エアコン本体にとどまってしまうことによるものです。
特に、接続部にすき間があると、排出できなかった結露水が室内機の内部にあふれてしまう可能性があります。
ドレンホースの接続の緩みは、外からの振動や設置時の施工不良、経年劣化などが原因で起こります。ドレンホースと室内機を接続する箇所がしっかりと固定されていないと、ドレンホースが緩んだり抜けたりしてしまうのです。
ドレンホースが逆勾配になっている

エアコンからの水漏れでは、ドレンホースの「勾配不良」もよくある原因のひとつです。
本来、ドレンホースはエアコン本体から外に向かってゆるやかに下がる向きで取り付ける必要があります。しかし、ホースが逆勾配になっている、つまり結露水が流れるべき方向とは逆向きに傾いていると、水が途中でせき止められてしまいます。その結果、行き場を失った結露水が逆流し、室内側に漏れ出してしまうのです。
ドレンホースが逆勾配になってしまう原因の多くは、設置工事時の不備です。取り付け時に十分な勾配がとれていなかった場合や、ホースを無理に曲げて固定した場合などに、こうしたトラブルが起こりやすくなります。
ドレンパンが破損している

ドレンホースには問題がなくとも、結露水を受け止めるドレンパンがひび割れていたり、亀裂が入っていたりすると水が漏れてしまうことがあります。ドレンパンに変形や腐食がみられる場合も注意が必要です。
いずれのケースでも、ドレンパンが破損していると受け皿としての役割を果たせず、エアコンの内部で発生した結露水を受け止めきれなくなるためです。
さらに、ドレンパン自体は破損していない場合でも、ドレンホースとの接続部が密着していないと、ドレンホースまで結露水が流れ込まずに漏れてしまいます。
冷却ガスが不足している
結露水を排出する機構ではなく、エアコンの冷却機能に不具合が起きている場合も水漏れの原因となり得ます。熱交換器の中にある冷却ガスが不足していると、冷却能力が落ちて、結露が過剰に発生したり霜がついたりすることがあるためです。
過剰に発生した結露水や、霜が溶けた水が一気に流れ出すと、ドレンパンやドレンホースでは受け止めきれなくなって水が漏れます。
エアコンをしばらく運転させて停止してから室内機のフィルターを外したときに、熱交換器に霜がついている場合は、冷却ガスが不足している可能性が考えられます。
フィルターが汚れている

ドレンホースに異常が見られない場合は、フィルターの汚れが原因で結露が発生している可能性があります。フィルターにホコリやカビが多く付着すると目詰まりを起こし、エアコン内部の空気の流れが悪くなるためです。その結果、冷却器が必要以上に冷やされ、結露が過剰に発生することがあります。
また、フィルターだけでなく熱交換器に汚れが蓄積している場合も、水漏れが起こることがあります。結露水が適切にドレンパンへ落ちず、付着した汚れを伝って流れてしまうためです。
このように、汚れが原因で水漏れが起きているケースもあるため、フィルターや熱交換器は定期的にお手入れすることが大切です。
エアコンの水漏れの応急処置方法
エアコンの水漏れは、軽度な詰まりや汚れによるものであれば応急処置で改善する可能性があります。以下では、主な応急処置の方法を3つ紹介します。
エアコンの水漏れの応急処置方法
- ドレンホースの汚れや詰まりをとる
- エアコンフィルターのお手入れをする
- エアコンの設定温度を見直す
ドレンホースの汚れや詰まりをとる
まずはドレンホースの先端を確認しましょう。ゴミや虫の死骸が詰まっていたら、割り箸などを使って取り出します。
割り箸が届かない場合や、大量のゴミが詰まっていて簡単に取り除けない場合は、掃除機を使って詰まりを解消する方法があります。以下の手順をお試しください。
ドレンホースの詰まりを掃除機で解消する方法
- エアコンを数日間使わないで放置する
- ドレンホースの排水口をタオルなどの布で包み込み、輪ゴムで固定する
- 掃除機のノズルをドレンホースの排水口に当てて、ゴミを吸い出す
このとき、掃除機に水が入り込まないようにお気を付けください。そのために、ゴミを直接吸い出すのではなくタオルなどの布を当てる必要があります。
また、一気に吸引せず、小まめに停止しながら少しずつ吸引することも大切です。
ほかに、ドレンパン側から少量ずつ水を流したり、市販のドレンホースクリーナーを使ったりすることでも詰まりを解消できます。
エアコンフィルターのお手入れをする

フィルターにホコリが蓄積すると空気の流れが悪くなり、熱交換器が必要以上に冷やされて過度な結露が発生します。その結果、排水が追いつかず水漏れにつながることがあります。
フィルターを清掃することで、水漏れが改善するケースもあるので試してみるのもよいかもしれません。
エアコンのフィルターをお手入れする手順
- エアコンの電源を切り、前面のパネルを開けてフィルターを取り出す
- フィルターの表から掃除機を当てて、ホコリを吸い取る
- 裏面からシャワーを当てて、残ったホコリを洗い流す
- スポンジや歯ブラシで細かなホコリを取り除く
- 洗ったフィルターをよく乾かしてからエアコンに取り付ける
掃除機は、必ずフィルターの表面から当ててください。裏面から吸い取ると、網目にホコリが食い込み、かえって目詰まりが悪化する可能性があります。
また、洗ったフィルターを濡れたまま戻すと、内部にカビが発生し、ドレンホースや熱交換器の詰まりにつながります。完全に乾かしてから取り付けることが大切です。
なお、フィルターの目詰まりを防ぐため、月に1回程度の清掃が理想的です。特に冷房シーズンは運転頻度が高く、汚れが蓄積しやすいため、こまめなお手入れが水漏れ対策にも役立ちます。
エアコンの設定温度を見直す

エアコン自体に不具合は起きていなくとも、外気温との温度差が大きすぎると結露を起こして水が漏れてしまうことがあります。特に不具合が見つからないにもかかわらず水が漏れる場合は、エアコンの設定温度を上げましょう。
環境省では、夏の冷房は28℃に設定することが推奨されています。もう少し下げたい場合は、風量を抑えたり、除湿モードを活用したりしながら温度を見直してみてください。
参照元:エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査
修理を専門業者に依頼すべきケース

上記の応急処置を行っても水漏れが改善されない場合は、部品の破損や構造上の不具合などが起きていることが考えられます。
具体的には、以下のケースに当てはまる場合は専門業者に修理を依頼しましょう。
エアコンの修理を専門業者に依頼すべきケース
- ドレンホースが破損している場合
- エアコン内部の掃除が必要な場合
- エアコンの設置不良の場合
- 水漏れの原因が不明な場合
ドレンホースが破損している場合
雨の日のみエアコンから水が漏れる場合は、ドレンホースが破損している可能性があります。
このようなケースではご自身での対処は難しく、仮に修理できたとしても再発するリスクも高いため、専門業者に修理を依頼しましょう。
エアコン内部の掃除が必要な場合
熱交換器やドレンパンにカビや汚れが蓄積すると、結露水が適切に排出されず、エアコンから水が漏れます。この場合はエアコンの内部を掃除する必要がありますが、フィルターの掃除とは異なり、個人で行うのは推奨しません。
なぜなら、エアコンの内部を掃除する際は、精密機器であるエアコンを分解したうえで高圧洗浄機などの専用の道具を使わなければならないためです。
先ほど紹介した応急処置を試しても水漏れが改善しない場合は、専門業者に点検を依頼して、内部の掃除が必要となったらプロに作業を行ってもらいましょう。
エアコンの設置不良の場合
設置工事の際、エアコンの傾斜やドレンホースの勾配、固定の仕方などに不備があった場合は、結露水がドレンホースに流れずに室内に漏れ出ることがあります。
エアコンを設置・交換して比較的日数が浅い段階で水漏れが起きたのであれば、これらの理由が考えられるでしょう。
エアコンを設置し直すには、専門的な知識・技術が必要です。そのため、設置不良が原因で水漏れが起きていると考えられる場合も、自己判断で対処せずに専門業者に依頼した方がよいでしょう。
水漏れの原因が不明な場合

水漏れの原因がわからない場合も、自己解決しようとせずプロに相談しましょう。
専門知識がない状態で原因を特定しようと無理にエアコンを分解すると、故障してしまうリスクがあります。
エアコンの水漏れに関する注意点
エアコンからの水漏れに気づいたときは、以下の点に注意してください。
エアコンの水漏れに関する注意点
- 応急処置は電源を抜いてからする
- 水漏れした状態で使い続けない
- 無理に自分で対処しようとしない
応急処置は電源を抜いてからする
応急処置を始める前に、まずエアコンの電源を切り、プラグを抜きましょう。電源が入ったままの状態で作業を進めると、感電してしまうリスクがあるほか、基板のショートを招く可能性もあるため非常に危険です。
なお、コンセント付近がすでに濡れている場合は、ブレーカーを落としてから水を拭き取ります。コンセントに手が届かない場合も同様です。無理に引っ張ろうとせず、ブレーカーを落として作業してください。
水漏れした状態で使い続けない
軽微な水漏れならば、放置してもエアコンの冷房機能自体は使えることがほとんどです。しかし、「少しだけだから大丈夫」と水漏れを放置すると、後々重大なトラブルに発展してしまうおそれがあります。
水漏れが発生していると、エアコンの内部でカビや雑菌が繁殖しやすい状態になり、室内全体にカビや雑菌が行き渡ることでアレルギーやぜんそくなどのリスクが高まります。
また、水漏れが配線部分に到達すると、最悪の場合は漏電や故障といったトラブルにもつながりかねません。
取り返しのつかないトラブルを引き起こしてしまうことのないよう、エアコンの水漏れに気づいたら「面倒だから」と放置せずに対処しましょう。
無理に自分で対処しようとしない
先ほど「修理を専門業者に依頼すべきケース」でお伝えしたように、原因によってはご自身での対処が難しいことがあります。専門的な知識がない状態でエアコンの分解や修理を試みると、エアコン本体を傷めたりトラブルを悪化させたりするリスクがあるためです。
感電や冷媒ガスの漏れなど、重大なトラブルに発展するおそれもあるため、精密機器であるエアコンの対処はプロに任せることを推奨します。
また、ご自身での作業によってエアコンが故障した場合は、メーカー保証が無効になるケースがある点にも注意が必要です。
修理しても直らない場合は交換がおすすめ

本記事でお伝えした応急処置を試しても、何度も水漏れが起きるようであれば、エアコンの内部が劣化していることが考えられます。そのようなケースでは、エアコンを修理するよりも交換を検討したほうがよいかもしれません。
修理費が高額になる場合は、交換のほうがコストを抑えられる可能性があります。また、10年以上前に設置したエアコンであれば、部品の供給が終了していることも考えられます。
最新の機種は省エネ性が高く、従来のものよりも排水構造が改良されているため、ランニングコストを抑えて快適にエアコンを使えるようになるでしょう。
まとめ
エアコンの水漏れには、ご自身で対処できるケースとそうでないケースがあります。
ドレンホースやフィルターが詰まっている場合や、温度設定が低すぎた場合はご自身での対処が可能です。それ以外の原因が考えられる際は、さらなるトラブルを防ぐために専門業者への相談をおすすめします。
また、エアコンの劣化が深刻な場合や修理費が高額になる場合は、エアコンを交換したほうがよいかもしれません。エアコンの交換をお考えの方は、東京ガスの機器交換にぜひご相談ください。







