給湯器111エラーの意味は? 原因や対処法を詳しく解説!
公開日:2024.3.22 更新日:2024.3.22
給湯器を使用していると、エラーコードが表示し正常な運転がストップすることがあります。表示されているエラーコードを見れば、不具合の原因が分かることもあるため、まずはエラーの意味を確認しましょう。
本記事では、エラーコードの一つである「111エラー」の原因や表示されたときの対処法について詳しく解説します。ご自身でできる方法を試してみて、修理が必要か早めに判断しましょう。
目次
給湯器の111エラーは「点火不良」の意味
給湯器の111または11エラーは、点火不良を意味しています。点火不良とは、何かしらの原因で正常に給湯器内のガスに火が点かない状態のことです。基本的にパロマ、リンナイ、ノーリツなど主要メーカーの111エラーは、共通して点火不良です。111エラーと表示された場合は本記事で紹介する対処法を試してみてください。
ただし、メーカーによっては点火不良が111エラーと表示されないものもありますので、その場合は機器の取扱い説明書に従って対処してください。
また、111以外のエラーコードの意味については、こちらの記事もご参照ください。
111エラーの原因
111エラーの原因は一つではありません。111エラーが表示される代表的な原因として、以下の4つが挙げられます。
- ガスが供給されていない
- 天候や気温による影響
- 空気の循環に問題がある
- 給湯器本体や部品が故障している
111エラーが出た場合は、上記のいずれかに該当している可能性が高いです。対処法を知るためにも、まずはこれから紹介する原因に心当たりがないかチェックしましょう。
1ガスが供給されていない
1つ目の原因は、火を点けるのに必要なガスが供給されていないことです。何らかの理由によってガス供給がされないと点火不良になり、給湯器に111エラーが表示されます。ガスが供給されていない原因として多いのが、ガス栓が開いていないケースが考えられます。
ガス栓が開いていないのは、開け忘れの他にイタズラの可能性があります。111エラーが出たら、まずはガス栓を確認しましょう。
またガスメーター(マイコンメーター)は異常を検知すると安全装置が作動し、自動的にガスを遮断することがあります。これは強い揺れを感じたり長時間ガス機器を連続使用したりすると、火災やガス漏れなどを防ぐために安全装置が作動したことを、ガスメーターの表示ランプが赤く点滅することでお知らせします。
2天候や気温による影響
2つ目の原因は、天候による影響です。例えば台風や豪雨なども、点火不良の原因となります。基本的に給湯器はどのような天候であっても使えるようになっていますが、給湯器内部に水が侵入したり湿度が高くなったりすると、安全装置が起動して点火不良になることがあります。
天候や気温による111エラーは、天気が回復すれば自然と改善する可能性が高いです。天候が原因と疑われる場合は、一度様子をみてから確認してみましょう。
3空気の循環に問題がある
3つ目の原因は、空気の循環に問題があるためです。給湯器が点火する際に、給気と排気が正常にできていないと熱がこもり、給湯器が故障する原因となる他、火災につながる可能性もゼロではありません。
また、排気部分が閉塞されているなどの不具合がある場合は、安全のため点火しないようにする機能が搭載されている給湯器もあります。そのため点火不良のときは給湯器だけではなく、排気部分の近くに障害物などで塞がれていないか確認しましょう。
4給湯器本体や部品が故障している
4つ目の原因は、給湯器本体や部品が故障していることです。給湯器本体の耐用年数は、10年程度といわれています。また、給湯器は使用年数が長くなるにつれて、パッキンなど内部の部品劣化によるガス漏れ、給湯器内部の水漏れなどのリスクが高まります。
本体はもちろん部品が壊れているかの判断は難しいため、早めに修理を依頼するのがおすすめです。
給湯器本体の異常については、こちらの記事を参考にしてください。
111エラーの対処法
111エラーが起きた場合は、以下の対処法を試すことで直る可能性があります。
- リモコンをリセット(電源の入れ直し)する
- 給湯器本体のコンセント(電源)を入れ直す
- ガス栓やガスメーターの確認をする
- 排気口にごみや障害物がないかを確認する
- 台風や豪雨の際は天候が回復して半日ほど放置する
それぞれの方法について詳しくご紹介します。
リモコンをリセット(電源の入れ直し)する
一時的なエラーによる点火不良であれば、リモコンをリセットして直る可能性があります。大まかな手順としては以下のとおりです。
1. 給湯器の運転を止める
2. リモコンの電源を切る
3. 再度リモコンの電源を入れる
4. エラーコード111が消えたことを確認する
5. 再び給湯器でお湯が出るか確認する
上記の手順でも給湯器が直らない場合は、次に紹介する給湯器本体のコンセントを入れ直す方法を試してみましょう。
給湯器本体のコンセント(電源)を入れ直す
リモコンリセットで改善が見られない場合は、給湯器本体のコンセントを入れ直してみましょう。なお、ガス臭いときや雨が降っているときは引火や感電の可能性があり危険なため、コンセントの入れ直しはしないでください。具体的な手順は、以下のとおりです。
1. リモコンで給湯器の運転を止める
2. 電源プラグを引き抜く
3. 10秒ほど待つ
4. 電源プラグを再度差し込む
5. エラーが消えたことを確認したら給湯をする
給湯器の電源プラグの場所は、マンションやアパートの場合メーターボックスの中や廊下などの共有スペースにあることが多いです。戸建ての場合は、外壁や給湯器下部の配管カバー内を見てみましょう。
給湯器やガスメーターのリセット方法は、こちらの記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。
ガス栓やガスメーターの確認をする
エラーコード111が表示される原因の一つに、ガス供給が止まっていることが挙げられます。従って、以下の2つの方法でガス栓やガスメーターに問題がないか確認してみましょう。
- ガス栓の確認
- ガスメーターの確認
ガス栓の確認
ガス栓が閉まっていると、ガスを供給できず点火不良の原因となります。まずは、ガス栓が開いているか確認してください。ガス栓の開栓は器具栓に対して、栓が縦になっている状態です。栓が横を向いていたらガス栓をひねって、ガスが供給されるようにしましょう。
ガスメーターの確認
ガスメーターからも、ガスが供給されているか確認できます。ガスメーターはマンション・アパートであれば、共用廊下の扉、戸建ては外側の玄関付近に設置されているケースが多いです。ガスメーターのランプが点滅している場合は、復旧作業でガスが正常に供給されます。
ガスメーターの見方が分からない場合は、ガスコンロの火が点くか確認してみましょう。ガスコンロが使える場合は、正常にガス供給がされています。ガス栓が開いているにも関わらず点火不良の状態が続くなら、他の原因が考えられます。
排気口にごみや障害物がないかを確認する
エラー111は、給湯器の排気不良でも起こります。前述のとおり、排気口にごみや異物があると、給排気がうまくいきません。目に見える範囲でごみや異物がある場合は取り除きましょう。また、排気口周辺にある物が原因で排気不良となることもあります。排気口の近くに物が置いてある場合は、他の場所に移動させます。
なお、排気口を掃除する際にカバーを開けて内部部品を触ったり、配管の接続部分を外したりするのは大変危険です。掃除する場合は、目に見える範囲だけに留めましょう。
台風や豪雨の際は天候が回復して半日ほど放置する
強風や豪雨の場合、点火しづらい環境になります。基本的に給湯器は天候に関わらず使えますが、点火不良になった場合は天気が回復するまで待ちましょう。天候が回復して半日ほど放置すれば、給湯器内部の湿度が下がって再び給湯器が点火する可能性が高まります。
台風や豪雨でガス給湯器が使えなくなったら、こちらの記事も併せてご覧ください。
111エラーが直らない場合は、修理を依頼しよう
111エラーが直らない場合、給湯器本体の故障が考えられるため、修理をご依頼ください。ここでは、給湯器の修理を依頼するときのポイント・作業時間・料金の目安の3つを紹介します。
- 111エラーで修理を依頼する場合のポイント
- 修理を依頼する場合の作業時間の目安
- 修理を依頼する場合の料金の目安
業者へ修理の依頼を考えている方は、これから紹介する内容を参考にしてください。
111エラーで修理を依頼する場合のポイント
給湯器のエラーで修理を依頼するときは、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。
- 賃貸住宅は管理会社やオーナーへ事前に相談する
- 資格制度がある業者か確認する
賃貸物件の給湯器の場合、自分で故障・修理の判断をする前に、管理会社やオーナーに連絡します。賃貸物件の給湯器が故障した場合、管理会社やオーナーの責任で修理する場合もあります。自己判断で給湯器を修理したり分解したりするのは危険な上、ガス漏れのおそれがあります。無理に触らず、管理会社やオーナーへ相談しましょう。
戸建ての給湯器の場合、直接業者に修理を依頼することになります。液化石油ガス設備士やガス可とう管接続工事監督者、給水装置工事主任技術者などの資格を持つスタッフが在籍しているかどうかなどを確認し、依頼する業者を見極めましょう。
修理を依頼する場合の作業時間の目安
修理を依頼する場合の作業時間は、修理内容によって異なります。交換用の部品を取り寄せて対応する場合は、1週間程度が目安です。部品の在庫があり、部品交換で済む場合は2〜3時間程度で完了することもあります。
修理を依頼する場合の料金の目安
修理を依頼する場合の料金の目安は、給湯器の種類や作業料金、部品代などで異なってきます。費用は故障箇所や作業内容で異なるため、まずは診断・見積もり依頼を依頼するのがおすすめです。
料金の目安として、東京ガスにてふろ給湯器の部品交換修理をしたうちの、7割以上は2万5,000円以下で収まり、2万5,000円を超えるケースは3割以下となっています。注)
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注)2022年度のガスふろ給湯器における部品交換時の修理費用(東京ガスグループ調べ)
東京ガスに修理を依頼する
給湯器の111エラーは、原因を確認してから対応しよう
本記事では、給湯器に111エラーが出る原因と具体的な対処法を解説しました。給湯器の111エラーは、点火不良を意味しています。111エラーが起こる原因は、ガスが供給されていないことや、天候や気温による影響、故障などさまざまです。
給湯器に111エラーが表示されたら、まずはガスの栓が開いているか確認し、排気口や天候に問題がないか見てみましょう。リモコンをリセットしたり、本体の電源を入れ直したりしても直らない場合は、給湯器本体の故障が考えられます。故障が疑わしいときは、修理をご依頼ください。
東京ガスでは給湯器をはじめとした、ガスコンロなどのガス機器のトラブルに対応しています。Webから24時間365日、いつでもご相談や修理予約が可能です。給湯器が使えなくなってお困りの方は、ぜひご利用ください。
パッチョ/水パッチョ
監修者: 東京ガスの修理サービス コラム編集チーム
突然やってくる水まわりやガス機器のトラブルへの心配を少しでも和らげていただけるように、いざという時の対応方法や修理を依頼する時のポイントなどの情報を発信していきます。
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