ソーラーパネルとは?
ソーラーパネルは、太陽光を電気に変えるためのパネル状の装置です。
別名「太陽光パネル」や「太陽電池モジュール」とも呼ばれ、複数の太陽電池セルを結んで板状に組み上げられています家庭用や持ち運び可能なタイプ、さらに企業向けの大型設置など、多様なサイズや用途があります。
ソーラーパネルの仕組み
ソーラーパネルは、多数の太陽電池セルによって構成されており、その主な素材はシリコンなどの半導体です。
半導体は光に反応する性質を持っており、太陽の「光エネルギー」を直接「電気エネルギー」に変換できるのが特徴です。
仕組みとしては、ソーラーパネルの表面側にN型半導体、裏側にP型半導体が重なっています。
太陽光が当たると、N型半導体にはマイナスの電子が、P型半導体にはプラスの正孔(あき)が集まり、まるで乾電池のように電気が発生する状態になります。
このとき、導線を接続することで電子が流れ、電気として利用できるのです。つまり、ソーラーパネルは「太陽光が当たると電気を生み出す半導体の性質」を利用したシステムであり、再生可能エネルギーを私たちの暮らしに届けています。
ソーラーパネルの設置場所
ソーラーパネルの設置といえば、一般的には住宅の屋根を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、効率的に発電するためには「どこに置くか」が非常に重要です発電効率を高めるための主な条件は以下の通りです。
- 日光が十分に当たる場所:周囲に高い建物や木々が少なく、影がかかりにくい環境が望ましい。
- 自然災害のリスクが少ない場所:強風や積雪などで破損しにくい設置環境が必要。
- 適切な角度で設置できる場所:太陽光がパネルに垂直(90度)に近い角度で当たるほど発電量は増加します。一般的には傾斜角30度前後が理想的といわれています。
具体的な設置例としては、住宅の屋根や屋上に加えて、外壁、駐車場やカーポートの屋根、さらには空き地なども挙げられます。
設置条件さえ満たせば、住宅だけでなく幅広いスペースを活用できるのがソーラーパネルの強みです。
ソーラーパネル導入するメリット
家庭用ソーラーパネルを導入すると、どのようなメリットがあるでしょうか。ここでは、家庭用ソーラーパネルを導入するメリットを紹介します。
昼間の電気代を節約できる

家庭用ソーラーパネルで発電した電気を自家消費することで、日中の電気代を節約できます。一般的に電気を使用する際は、使用量に応じて電力会社に料金を支払いますが、ソーラーパネルを導入すると電力会社から購入する電気量を減らせるため、電気代の節約が可能です。
さらに、ソーラーパネルと蓄電池を併用すると、発電した電力を蓄電池に充電して自家消費できるので、電力会社から購入する電気量を抑えられて電気代がよりお得になります。
日中に発電した電気を蓄電池にためておき、発電のない夜間に蓄電池の電力を使用することで、夜間の購入電力を抑えることが可能です。
余った電気は売電して収入が得られる
家庭用ソーラーパネルで発電して余った電力は、電力会社に売電できます。電力会社に売電する価格は、FIT法が定める固定価格買取制度によって決められています。FIT法とは、再生可能エネルギーの普及や促進を目的としており、太陽光発電を設置してから10年間、一定の金額で電力を販売できる制度です。
ただし、FIT制度満了後は電力の買取価格が下がることが一般的です。そのため、FIT制度満了後の選択肢を考えておくことも重要です。
東京ガスでは、FIT制度満了後、太陽光余剰電力の買取で2つのプランを提供しています。1つは「太陽光買取プラン」で、買取単価は1kWh(キロワットアワー)あたり10.5円です。誰でも申し込みができ、適用期間に限りはありません。
もう1つは「蓄電池購入サポートプラン」で、買取単価は1kWhあたり23円。申込条件は、東京ガス指定の販売店にて対象となる蓄電池の機種を購入した方で、適用期間は半年間です。そのため、蓄電池を合わせたほうがお得になります。
災害時の停電リスクに備えられる

災害により停電しても、周辺機器などが正常に作動できれば、パワーコンディショナを自立運転に切り替えて電気を使用できます。
晴天の昼間であれば、家庭用ソーラーパネルから1,500Wまで使用可能です。さらに蓄電池を併用すると、昼間に電力を蓄電池にためることで、停電した場合でも電力が供給できるので安心です。
ただし、蓄電池で電力を供給できる時間は、製品の消費電力によります。例えば、蓄電池に1,500Whの電力が蓄えられていた場合、計算上の目安では50Wの冷蔵庫で30時間、100Wのテレビで15時間、500Wのエアコンで3時間、150Wの照明では10時間使用できます。
家庭でのCO2排出量を大幅に削減できる


家庭用ソーラーパネルは、発電する過程でCO2(二酸化炭素)を排出しないため、石油などの化石燃料を利用した発電方法と比べて、CO2の排出量を大幅に削減できます。つまり、家庭用ソーラーパネルを導入すると、脱炭素にも貢献でき、家庭から排出されるCO2の量を大幅に削減することが可能です。
例えば、東京地区で4kWの太陽光発電システムを設置した場合、地球温暖化対策計画に記載された2030年の火力平均係数を用いて試算すると、年間約2.4tのCO2を削減できることがわかります。年間約2.4tのCO2とは、林野庁のホームページよりスギの木が1年間で吸収するCO2の量を用いて試算すると、約272本分の量に相当します。
ソーラーパネル導入のデメリット・注意点
家庭用ソーラーパネルには多くのメリットがありますが、導入前に知っておきたいデメリットや注意点もあります。
ここでは代表的なポイントを整理しました。
設置には適したスペースが必要
ソーラーパネルの設置には、一軒家の屋根や広いベランダ、屋上など、十分なスペースが求められます。新築住宅であれば設置を想定した設計が可能ですが、既存住宅では築年数や構造上の制約により取り付けができないケースもあるため、事前の調査が必要です。
発電量は天気や設置環境に左右される
ソーラーパネルは太陽光を利用するため、天気や屋根の向き、地域の日照時間などによって発電量が変動します。
例えば、南向きの屋根や日照時間の長い地域では効率が良い一方で、気温が高すぎる真夏には熱の影響で発電量が下がる場合もあります。
できるだけ日照条件を満たせるよう、設置場所の方角や角度の検討が大切です。
電気を「ためる」には蓄電池が必要
発電した電気を夜間や停電時に使いたい場合、家庭用蓄電池の導入が必要です。蓄電池があれば電気の自家消費率を高められますが、追加の費用がかかる点は注意しましょう。
初期費用が高い
家庭用ソーラーパネルは、設置費用が数十万円〜数百万円とまとまった投資が必要です。
さらに、投資した分を電気代の節約で回収するまでには年単位の時間がかかります。長期的に使用する前提で検討することが重要です。
ソーラーパネル(太陽光発電)の導入方法
太陽光発電システムの導入には初期費用がかかりますが、補助金を活用すれば負担を軽減できます。国や自治体が提供する補助制度を利用すれば、設置費用の一部をカバーできる場合もあり、より経済的に導入可能です。
東京ガスでは、国や自治体の補助金申請をサポートし、設置後も専門スタッフが責任を持って対応いたします。 この機会に、ぜひ導入のご相談や見積もりをご依頼ください。
導入の流れ(一般的なステップ)
- 導入目的の明確化(電気代削減・災害時の備え・環境配慮など)
- 設置可能か現地調査(屋根の向き・日照条件・スペース)
- 見積もり依頼・業者比較(複数の施工業者から相見積もりをとる)
- 補助金の申請確認(国・自治体制度をチェック)
- 施工・設置工事系統連系・発電開始(電力会社との契約後、発電を開始)
補助金制度
ソーラーパネルを導入する際は、設置費用や補助金制度の有無を事前に確認することが大切です。
ここでは、最新の補助金情報を含めて解説します。国の補助金制度についてかつては国の「住宅用太陽光発電システム補助金制度」がありましたが、現在は終了しています。
ただし、環境省が実施する「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」では、住宅の省エネ性能を高める取り組みの一環として太陽光発電システム導入をサポートしています。
自治体独自の補助金制度国の制度が終了している一方で、自治体が独自に補助金を設けているケースがあります。
例えば、「太陽光発電システムの設置費用の一部を助成」「蓄電池との併用に対して追加の補助」といった支援があり、補助額や条件は自治体ごとに異なります。
そのため、導入を検討する際は住んでいる地域の自治体ホームページを確認し、最新の補助内容をチェックすることが重要です。
東京ガスの太陽光発電システム(ソーラーパネル)のプラン
東京ガスの太陽光発電 | IGNITUREソーラー(フラットプラン) | |
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対象住宅 | 東京都既設の戸建住宅 | 主に新築の戸建住宅 |
設備所有者 | お客さまが所有 | サービス提供開始日からお客さまが所有 |
初期費用 | 機器代+工事費 | 0円もしくは工事費のみ(提携企業さまのプランによって異なる) |
売電収入 | あり | なし |
月々の支払い | なし | 契約期間中:月額サービス料 |
メリット |
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デメリット |
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東京ガスが提供する家庭用太陽光発電システムのプランは、2つあります。1つ目は、東京ガスの太陽光発電(一括払いでの機器購入および設置)です。初期費用として機器代と工事費がかかりますが、導入することで昼間の電気代を削減するだけでなく、使いきれずに余った電力を売電して収入を得ることができます。
東京ガスの太陽光発電では、導入後に不具合や故障があった場合でも、東京ガスが責任をもって対応するため安心して太陽光発電システムを導入することができるのが特長です。
また、東京ガスの太陽光発電のほかにも、IGNITUREソーラー(フラットプラン)というプランも存在しています。IGNITUREソーラーとは、太陽光発電システムを定額の月額サービス料で利用できるサービスです。新築戸建の方を対象に、毎月一定の料金で利用できます。
おすすめのポイントは、初期費用を抑えて太陽光発電システムを手軽に導入できることや、昼間の電気代を削減できることです。契約期間が終わると売電収入が得られることもメリットです。
東京ガスの太陽光発電とは

「東京ガスの太陽光発電」は、東京ガスから太陽光発電や蓄電池を購入できるサービスです。一括での支払いに加え、ローンでのお支払いも選択できます。
太陽光発電システムがあれば、昼間の電気代を削減するだけでなく、使いきれずに余った電力を売電して収入を得ることも可能です。
東京ガスが選ばれる理由は、お客さまの不安や心配を取り除き、納得・安心して導入できるようにサポートすることです。太陽光発電システムを設置したあとに万が一、不具合や故障があった場合は、東京ガスが責任をもって対応するため安心できます。
IGNITUREソーラー(フラットプラン)とは


IGNITUREソーラー(フラットプラン)は、初期費用を抑えて定額の月額サービス料で太陽光発電システムを導入できるサービスです。
契約期間中、月額料金を支払うことで、発電した電気を利用できます。初期費用を抑えて導入可能なため、一括で太陽光発電システムを購入するよりも手軽に導入できます。
おすすめポイントは、初期費用を抑えて手軽に導入可能なだけでなく、昼間の電気代を削減できることです。
ほかにも、補助金制度が適用される場合があり、東京都では住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業などの補助金を活用できます。それ以外の補助金については、国やお住まいの自治体などに確認しましょう。
安心のサポート・保証制度
東京ガスの太陽光発電システムを導入する際は、安心のサポート・保証制度があります。
事前・事後の情報提供や情報共有を徹底し、お客さまの心配ごとや不安に対して担当者が細やかに回答することも安心のサポートポイントです。
設置した太陽光発電システムに万が一、不具合や故障があった場合は、責任をもって東京ガスが対応します。メーカーによる長期保証制度もあるため、故障した場合でも保証期間内であれば、無償での交換が可能です。
東京ガスでは、太陽光発電システムを設置するだけでなく、エネルギー関連のさまざまなサービスを提供しています。例えば、固定価格買取制度(FIT)終了後の太陽光電力買取サービスや蓄電池を活用した機器制御型デマンドレスポンスなどです。
ほかにも、面倒な補助金申請の手続きをサポート。さらに、屋根や電気の使用状況をもとにシミュレーションして、エコで経済的な機器とその設置方法を提案します。
ソーラーパネル導入に関するよくある質問
ソーラーパネル導入にいくらかかる?安くする方法は?
- ソーラーパネルの導入費用は、選択するパネルのメーカー、枚数により異なる
- 一般的な費用は1kWあたり14~15万円程度
→太陽光発電システムの容量は3~5Wなので、42~75万円程度必要
- 導入費用を抑えるには、補助金や助成金を活用する

2025年09月10日
【2025最新】家庭用の太陽光発電の設置費用はいくら? ソーラーパネルなど必要な設備と売電収入について解説
環境への意識や電気の節約志向が高まるにつれ、太陽光発電の設置を検討する方が増えてきています。そこで特に気になるのが設置費用です。 実際に太陽光発電を設置するにはどのくらい費用がかかるのでしょうか。 本記事では太陽光発電の設置を考えている方に向けて設置費用、ランニングコスト、電気を売ることで得られる売電収入について分かりやすく解説します。
ソーラーパネル導入はどのような業者を選ぶべき?
- 多くの業者から安心して任せられる業者を選ぶために、依頼先の「保証体制」「施工IDの取得(状況)」「安全対策」の3点を確認しよう

2025年09月10日
太陽光発電の設置工事の流れをご紹介! 工事費用や業者の選び方のポイントは?
太陽光発電システムの設置を行う場合、初期費用や維持費、設置する機器の種類や特性だけでなく、施工方法や保証制度などさまざまな内容を比較検討する必要があります。 その中で、工事の内容については、詳しく知りたいと思っても、説明に専門用語が用いられることもあり、イメージがつかみにくいかもしれません。 本記事では、太陽光発電の設置工事の具体的な流れを分かりやすく説明するとともに、工事費用や業者を選ぶ際のポイントを解説します。
太陽光発電・蓄電池のことなら東京ガスのIGNITURE。


太陽光発電・蓄電池を導入し、電気代を削減しながら、災害時の停電リスクにも備える暮らしを始めませんか。同時に導入すれば、日中の発電で余った電力を蓄電することができ、太陽光発電・蓄電池それぞれのメリットを最大限活用できます。
太陽光発電・蓄電池の導入には、お住まいの地域ごとの補助金を活用することで初期費用を抑えられます。
たとえば、東京都内の戸建住宅に太陽光発電(8.7kW)と蓄電池(16.4kWh)を設置した場合、東京都から最大300万円の補助金を受領できる可能性があります注1, 2, 3)。
東京ガスの専門スタッフが対応いたしますので、まずはお気軽に資料請求や無料訪問相談をお申し込みください。
注1) 補助金の正式名称は東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」です。補助金には受給条件・予算枠があり、支給されない場合や上限金額での支給がされない場合があります。
注2) 本内容は東京都の2025年2月19日報道発表資料を基に試算したものです。詳しくはこちらをご参照ください。令和7年度の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の補助メニューは、令和7年第一回都議会定例会で予算案が可決・成立した場合に確定します。令和7年度の要綱は未確定のため、令和7年度の要綱の基準、条件に従って算定した場合には金額が異なることがあります。
注3) 令和7年度の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の要綱、条件に従って算定してしますが、 実際の補助金額とは異なることがあります。
また、補助金額の上限額は助成対象経費(税抜)となります。助成対象経費を上回る補助金は受給できないため、助成対象経費の金額によっては上記シミュレーションの金額を全額受給できない可能性があります。
東京ガスが選ばれる「3つの安心」
安心1. ご自宅にピッタリのプランのご提案
お客さまの家の屋根の素材や形に合った太陽光発電システム、また太陽光発電容量とお客さまの電気使用量から最適な蓄電池のご提案が可能です。さらに、太陽光発電・蓄電池設置後の電気代の削減効果をシミュレーションすることで、納得して導入いただくことができます。
安心2. 補助金申請もサポート
太陽光発電設備や蓄電池に対して、国や自治体から補助金が支給される場合があります。お客さまがスムーズに、手間なく申請できるよう東京ガスがサポートします。
安心3. 万が一の故障に備える、保証制度が充実
設置した太陽光発電に不具合や故障があった場合は、東京ガスの専門スタッフが責任をもって対応します。また、メーカーによる長期保証制度があり、保証期間内であれば無償での交換対応が可能です。注3)
注3) 保証期間は10~15年、保証期間や内容はメーカーによって異なります。故意による故障など、交換対応範囲外となる場合がございます。火災、風水害、地震、落雷、台風、噴火、津波などの天災地変に起因する損害、飛来物や盗難による損害などは保証対象外です。