この記事でわかること
- プロパンガス(LPガス)の主成分や供給の仕組みなどがわかる!
- プロパンガスならではの特長とメリットがわかる!
- 安全に使うための注意点と、都市ガスへの切り替え方法がわかる!
プロパンガス(LPガス)とは|プロパンやブタンを主成分とするガス
プロパンガス(LPガス)とは、プロパンやブタンを主成分とするガスの通称です。「LP」とは英語の「Liquefied Petroleum Gas」の頭文字で、日本語では「液化石油ガス」と訳されます。石油や天然ガスを掘り出す過程などで取り出される成分を液体にしたガスです。
家庭用のLPガスはプロパンを多く含むため、一般的に「プロパンガス」と呼ばれます。一般家庭では調理や給湯などに使われており、ボンベで各家庭に届けられるのが特長です。
注)以降、この記事ではLPガスを「プロパンガス」と呼称します。
プロパンガスと都市ガスの違い
家庭用のガスには、プロパンガスのほかに都市ガスも普及しています。プロパンガスと都市ガスの主な違いは、以下の通りです。
都市ガス | プロパンガス | |
|---|---|---|
原料 | 液化天然ガス(LNG) メタンが主成分 | 液化石油ガス(LPG) プロパン、ブタンが主成分 |
供給方法 | ガス管(導管ネットワーク) | ガスボンベの配送 |
供給地域 | 導管ネットワークの供給エリア内 | 基本的に全国 |
プロパンガスがプロパンやブタンを主成分とするのに対し、都市ガスの主成分は天然ガス(メタン)です。また、プロパンガスはボンベに充填した状態で各家庭に配送されるのに対し、都市ガスは地下に埋設されたガス管を通じて供給されます。
プロパンガスは配送コストなどがかかることから、ランニングコストは都市ガスと比べて高くなるケースが多いです。ただし、都市ガスは地下のガス管を利用した供給方法のため、ガス管が整備されたエリアでしか利用できません。

2026年07月16日
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いは? それぞれの料金例やメリットなども解説
「都市ガス」「プロパンガス」の違いってご存知ですか? なんとなく違いは分かってはいるつもりでも、実際に選ぶとなると意外と知らないことが多いのでは? そこで今回は、都市ガスとプロパンガスの違いや、それぞれの料金例やメリットなどについてご紹介します。
プロパンガスの主な用途
プロパンガスは、一般家庭のキッチンや給湯、暖房・冷房などに広く活用されています。日々の調理からお風呂のお湯まで、暮らしのさまざまな場面を支えているエネルギーです。家庭以外では、飲食店の厨房や、工場の熱エネルギーとして使用されるケースも多く見られます。
プロパンガスの主な用途
■家庭
ガスコンロ・お風呂・暖房・冷房・カセットコンロ・洋服の乾燥機 など
■店舗・工場等
飲食店の厨房・コインランドリー・工場の熱エネルギー など
プロパンガスの供給方法

プロパンガスは、常温・常圧では気体ですが、圧力をかけたり冷却したりすることで液化し、液体の状態で運搬されます。液体にすると体積が250分の1まで大幅に小さくなるため、効率よく運べる点が特長です。
一般家庭への主な供給は、液体から自然に気化する「自然気化方式」を採用したボンベ供給です。中規模の店舗では、気化器で強制的に気化させる方式が使われます。

さらに、ホテルや工場などの大規模施設では、バルク供給が用いられます。バルク供給とは、バルクローリ(専用車両)で配送し、施設内に設置された大型の貯槽(バルク貯槽)に直接充填する方式です。
プロパンガスの3つの特長
プロパンガスの3つの特長について、それぞれ詳しく解説します。
空気より重い

プロパンガスを構成するプロパンの比重は約1.5、ブタンは約2.0で、いずれも空気より重い性質があります。そのため、万が一空気中に漏れた場合は、床付近など低い位置に溜まります。一方、都市ガスは比重が軽いため、空気中では上方に溜まる点が特長です。
この性質の違いからガス警報器を設置する高さも異なり、プロパンガスは床に近い低い位置に設置し、都市ガスは天井や壁の上の方へ設置します。
分散型エネルギーである
プロパンガスは、需要先の近くに容器や貯槽を設置して供給できる分散型のエネルギーです。都市ガスのような広域の導管網を必要とせず、供給地点ごとに設備を設けられることが特長です。
安全のために臭いが付加されている
本来のプロパンガスは、無色無臭のガスです。しかし、家庭に供給される状態では、意図的に臭いが付けられています。
これは、万が一ガスが漏れた場合にも、速やかに気づけるようにするための安全上の工夫です。独特の臭いによって、目に見えないガス漏れを察知しやすくしています。
なお、正常に使用している場合は、ガスの臭いを感じることはほとんどありません。もし部屋の中でガスの臭いがしたときはガス漏れの可能性があるため、契約しているガス会社へ早急に連絡しましょう。
プロパンガスのメリット
プロパンガスは、ガス管の配管工事を必要としない分散型エネルギーのため、ボンベを配送できる場所であれば基本的にどこでも利用できます。
例えば、山間部や離島など、都市部から離れたエリアでも利用が可能です。全国のほとんどの地域をカバーできる供給力を持っており、住む場所を選ばずにガスを使える点は、暮らしのうえで大きな安心材料のひとつといえるでしょう。
プロパンガスを使用する際の3つの注意点
プロパンガスを安全に使うためには、あらかじめ注意点を把握しておくことが大切です。ここでは、日常生活のなかで特に気をつけたい3つのポイントを解説します。使い方を誤ると事故につながる恐れもあるため、しっかり押さえておきましょう。
必ずプロパンガス専用の機器を使う
プロパンガスは、専用のガス機器で使用する必要があります。コンロや給湯器などを購入する際は、必ず「LPガス用」と書かれていることを確認しましょう。
都市ガス用の機器は、プロパンガスでは使えません。ガスの種類が合っていないと、不完全燃焼や火災などの重大な事故につながる恐れがあるため、十分に注意が必要です。引越しの際に以前の住まいから機器を持ち込む場合や、中古のガス機器を譲り受けた場合なども、対応するガスの種類を必ず確かめましょう。
換気をしながら使用する
プロパンガスが燃焼する際には、多くの空気が必要です。換気をしないまま使い続けると、室内の酸素が不足し、不完全燃焼を起こす原因になります。最悪の場合、一酸化炭素中毒を引き起こす危険もゼロではありません。
一酸化炭素は無色無臭で気づきにくく、症状が出たときには動けなくなっていることもあります。ガスコンロや小型湯沸器など、室内の空気を使って燃焼するガス機器を使用するときは、換気扇を回す、窓を開けるなどして、必ず換気をしながら使用しましょう。
定期的にゴム管を点検する
ガス機器にガスを供給するゴム管は、経年劣化によってひび割れることがあります。見た目に問題がなくても、内部が硬くなっている場合もあるため注意が必要です。
状態が悪いゴム管を使い続けると、破損した箇所からガスが漏れる恐れがあります。安全に使用するためにも、定期的に点検し、ひび割れや変色などの劣化が見られる場合は早めに交換しましょう。交換の時期に迷う場合は、契約しているガス会社に相談してみるのが確実です。
プロパンガスに関するよくある質問
ここでは、プロパンガスに関するよくある質問を4つ紹介します。ボンベの交換頻度や、都市ガスへの切り替え、料金の比較、引越し時の対応など、契約前や利用中に気になりやすい疑問をあらかじめ解消しておきましょう。
プロパンガスのボンベはどのくらいの頻度で交換する?
プロパンガスのボンベの交換頻度は、1〜2ヶ月に1回程度が目安です。ただし、用途や家族構成によっても異なります。
例えば、外食が多い一人暮らしの場合はガスの使用量が少ないため、交換までのスパンが長くなります。一方、家族の人数が多く、キッチンだけでなくお風呂にもガスを使用している家庭では、その分だけ消費が早く、交換の頻度が高くなります。
なお、ガスの残量はガス会社が管理しているため、通常はガス切れが起こらないよう交換が行われます。
プロパンガスから都市ガスに切り替えられる?
基本的に、プロパンガスから都市ガスへの切り替えは可能です。ただし、すでに都市ガス管が通っているエリア、もしくは引き込み工事ができるエリアに限られます。
また、集合住宅にお住まいの場合は、建物全体の設備に関わるため、事前に不動産管理会社への確認が必要です。切り替えにあたっては工事が必要になることもあり、費用や期間は状況によって異なります。まずはお住まいの地域が供給エリアに含まれているかを確認してみましょう。
プロパンガスと都市ガスはどちらが安い?
毎月支払う金額は、住まいの地域や契約内容、使用量によって変わります。毎月の負担も含めた両面から比較したうえで、総合的に検討しましょう。
以前は「プロパンガスは初期費用がかからないが、供給にかかる費用は高い」というイメージがありました。しかし、2025年から液化石油ガス法の改正が施行され、LPガス料金を請求するときは、基本料金、従量料金、設備料金の3つに分けて通知することが義務付けられました。料金の内訳が明確になり、プロパンガスの料金内容を確認しやすくなりましたが、プロパンガスと都市ガスでは料金体系が異なるため、それぞれの料金表や契約条件を確認して比較することが大切です。
引越し先が都市ガスの場合、プロパンガスの機器は使える?
以前はプロパンガスを使用していたものの、引越し先が都市ガスというケースがあります。都市ガスに適合していない機器はそのまま使用できず、部品交換などの対応が必要です。
プロパンガス用の機器を都市ガスで使うと、火災や一酸化炭素中毒などを引き起こす危険性があります。手持ちの機器が使えるかわからない場合は、自己判断せず、専門業者に問い合わせるとよいでしょう。
ガスの使用開始・使用停止の手続きは、以下のページをご覧ください。
まとめ
プロパンガスは、プロパンとブタンを主成分とするガスで、ボンベによって各家庭に届けられる分散型エネルギーです。都市ガスと比較した特長を理解して、ご自宅の環境や使い方に合ったガスを選ぶことが大切です。プロパンガスから都市ガスへの変更を検討している方は、お住まいの地域が供給エリアに含まれているかの確認から始めてみましょう。東京ガスでは、お手続きのご相談も受け付けています。

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