エコジョーズのメリットと注意点

給湯器には給湯熱効率が高い「エコジョーズ」があります。ここではエコジョーズのメリットと交換時の注意点を解説します。

エコジョーズのメリット

ガス使用量を抑えられるエコジョーズ

エコジョーズは、排気熱・潜熱回収システムにより、従来型給湯器と比較して、給湯熱効率が向上した給湯器です。熱効率を高めることでガスの使用量・CO2排出量を低減し、家計と環境に配慮した給湯器です。
従来型給湯器からエコジョーズに交換した場合、ガス使用量が約12%^注）を抑えられ、その分ガス代も節約することができます。従来型給湯器と比較して販売価格は高くなりますが、ガス代が安くなるため、長期的にみれば経済的です。

注）

パロマ従来型給湯器FH-2423SAWLと高効率給湯器FH-E2421SAWLとの比較（パロマより）

一般的なご家庭におけるガス料金の節約効果

関西電力の調べによれば、一般的なご家庭のガス平均使用量は1人暮らしで14 m³/月、2人家族で26 m³/月、3人家族で34 m³/月、4人家族以上で43 m³/月です。

家族構成	ガス平均使用量^注1）
1人暮らし	14 m³/月
2人家族	26 m³/月
3人家族	34 m³/月
4人家族以上	43 m³/月

注1）

関電ガスを利用中の「はぴｅみる電」会員データより算出。1人暮らし5,613世帯、2人家族7,090世帯、3人家族4,827世帯、4人家族以上4,977世帯における2020年～2021年の年間使用量の平均値（関西電力より）

従来型給湯器から高効率給湯器（エコジョーズ）に変更した場合、ガス料金の節約効果を試算すると、1人暮らしで244円/月、2人家族で407円/月、3人家族で532円/月、4人家族以上で673円/月です。あまり大きな金額ではないように思えますが、メーカーが推奨している点検・取替えの目安時期である10年間給湯器を使うことを考えた場合、10年間では1人暮らしで29,294円、2人家族で48,844円、3人家族で63,873円、4人家族以上で80,781円と大きな金額になります。

家族構成	ひと月の節約効果^注2）	10年間の節約効果^注2）
1人暮らし	244円	29,294円
2人家族	407円	48,844円
3人家族	532円	63,873円
4人家族以上	673円	80,781円

注2）

2024年7月時点の東京ガスの都市ガス一般契約料金における基準単位料金を元に、各家族構成のガス平均使用量を12%削減できた場合のガス料金の減少幅を算出。10年間の節約効果はひと月の節約効果の120倍として算出。実際の節約効果は単位料金の変動やガス使用量によって変動します。

高効率（エコジョーズ）と従来型の交換費用の違い

毎月のガス料金を節約できたとしても、エコジョーズの交換費用が従来型に比べてあまりにも高い場合にはエコジョーズを選択するメリットが小さくなってしまいます。パロマのふろ給湯器を例に、エコジョーズと従来型の商品価格と基本工事費^注1）を合わせた販売価格を比較してみます。結果としては、先述の10年間の節約効果の方が十分に大きいことが分かります。特に、ご家族人数が多く、ガス使用量が多い場合にはエコジョーズへの交換をお勧めしています。ただし、設置環境によってはエコジョーズを設置できない場合や、エコジョーズを設置するためには様々な追加部材や追加工事費がかかってしまう場合もあります。その場合には従来型の給湯器を提案させていただきますのでご安心ください。

号数	高効率（エコジョーズ）の販売価格^注2）	従来型の販売価格^注3）
16号	156,873円(税込)	153,439円(税込)
20号	165,551円(税込)	163,311円(税込)
24号	172,331円(税込)	171,204円(税込)

注1）

追加工事費がかかる場合があります。基本工事費の内訳は、こちら

注2）

販売価格は2024年7月時点のものです。今後変更になる可能性があります。給湯器本体はFH-E1612SAWL（16号）、FH-E2022SAWL（20号）、FH-E2422SAWL（24号）、それぞれに台所リモコンMC-250V-FLと浴室リモコンFC-250V-FLが付属します。また、基本工事費も含まれます。工事費は追加工事費がかかる場合があります。基本工事費の内訳は、こちら

注3）

販売価格は2024年7月時点のものです。今後変更になる可能性があります。給湯器本体はFH-1613SAWL（16号）、FH-2023SAWL（20号）、FH-2423SAWL（24号）、それぞれに台所リモコンMC-250V-FLと浴室リモコンFC-250V-FLが付属します。また、基本工事費も含まれます。工事費は追加工事費がかかる場合があります。基本工事費の内訳は、こちら

パロマ高効率ふろ給湯器を見る

エコジョーズの交換時の注意点

エコジョーズのドレン水

エコジョーズを設置する場合、低温に冷やされた燃焼ガスから発生するドレン水の処理が必要です。東京都下水道局では、ドレン水を「生活・事業に起因する廃水」とし、下水道法第2条における「汚水」にあたるとして、汚水系統への排出を原則としています。ただし、国土交通省^注)によると、以下を満たすことで「雨水」として処理することが認められています。

各自治体の統一的な判断に従い、「雨水」としての処理が認められていること
主として家庭用の給湯及び暖房に使用される潜熱回収機構を有する潜熱回収型ガス給湯器で、一般財団法人日本ガス機器検査協会（JIA）のガス機器認証マークが貼付されていること
雨水として処理した際に周辺の生活環境（飛散や溢水など）や家屋への影響などを留意されていること

注）

2011年3月28日「潜熱回収型ガス給湯器等ドレン排水の取扱いについて」（国土交通省より）

各自治体の判断の違いに注意

下水道局は各自治体に設置されており、下水処理に関する考え方や方法は各下水道局によって変わります。そのため、現在、従来型の給湯器をお使いでエコジョーズへの交換を希望した場合でも、適切な処理方法を講じられない場合にはエコジョーズを設置することができません。場合によっては、現在設置されているエコジョーズが設置基準を満たしていない場合もございます。

「東京ガスの機器交換」では、各下水道局に処理方法を確認しておりますので、お住まいの地域で対応可能なドレン水処理方法を適切に選択した上で、商品の提案や見積もりの作成をおこないます。